1989年、BLUE MURDERの1stアルバムです。

　BLUE MURDERは、WHITESNAKE脱退後にJohn Sykesが結成したバンドです。
　メンバーは、
John Sykes (G, Vo, THIN LIZZY, WHITESNAKE), Tony Franklin (B, THE FIRM), Carmine Appice (Dr, BBA, VANILLA FUDGE etc）
。。。という、Rock最強トリオな編成です。

　アルバム自体、異常に完成度が高く、捨て曲無しどころか、「全曲・佳曲以上」という感じです。
　SykesのVo, Gも、もちろん素晴らしいのですが、
Tony FranklinのフレットレスBの歌心 & 存在感のあるCarmine AppiceのDrも素晴らしく、
トリオならでは、3者のサウンドが生き生きとしています。

　特に、Tony Franklin & Carmine Appiceのコンビは、素晴らしく相性がいいです。
（後に、2人で、ギターゼウスをやったり、日本のPEARLにも参加しました。）

　テンションの盛り上げ方が素晴らしい、tr. 1,2
　Heavyで威風堂々！、Sykesの雄たけびがカッコイイ、tr. 3
　キャッチーで印象的な、Liveの定番曲、tr. 4
　熱く美しい、Sykes印のバラード、tr. 6
　Sykesパワー炸裂！な、"Bad Boys"っぽいハイスピードチューン、tr. 9
。。。などなど、息つく間もなく、素晴らしい曲が続きます。

　「John Sykesファン」「WHITESNAKE・サーペンスアルバス・ファン」「BLUE MURDERファン」には、マスト！
　その他、「英国HRファン」「HM/HRファン」etc、幅広いRockファンにオススメします。

「青殺」の驚異的な１枚目。とにかく、音がデカい（単に重いというじゃなくて）。

ジョンのギターもシン・リジー、ホワイトスネイクと、時代を経るごとにエモーショナルな味わいが増しているのは事実だが、ヴァニラ・ファッジ・ファンの私にとっては、やはりアピスの重厚なドラムと、小技のきいた雄弁なベースが最高なのである。

余談だが、私は会社で何かムシャクシャすることがあると、帰りにウォークマンでよくこのアルバムを聴きながら帰ったものだった・・・

なかなかありそうでない音楽性のバンドだ。今聴いても、他のメタルバンドでは体験できないようなカタルシスを感じてしまう。

未聴の人は是非だまされたと思って聴いて欲しい。「骨太なロック」とは本質的には、彼らのようなバンドことを指すのであろう。

確かにサーペンスアルバス的だがSEX CHILDやBILLYなんかはもっと大人向けかな。OUT OF LOVEはサーペンスの某曲より泣けるしね(ソロは一世一代の名演か)

そして特質すべきはトニーのフレットレスベース!これがかなりアルバムのカラーを決めている。ジョンの好みか跳ねもんのリフが目立つが(SEX CHILDは弾きながら歌えんだろ)フレットレスのオブリが随分助けてると思う。後任のマルコも上手いけど、このうねりは全然出せんかったね。

曲も粒ぞろいで欠点もほぼないが、なんせサウンドの抜け、分離が悪い。現行CDは知らないが、ジョンのギターの歪みが深すぎるのも原因か?空間系もかけ過ぎだと思うし(Liveでもドンシャリ過ぎて気分悪くなる程酷かった)時代がそういう時代だったのかもしれないが、同期のBADLANDSのジェイクがあれだけドライなサウンドで勝負したんだからジョンもね…腕は負けず劣らずなんだからほんと惜しいわ。

でも90sHRトリオでは最強だったのは間違いないね!

英国産ハードロックを主張しているにもかかわらず、白蛇のサーペンスが大ヒットした為アメリカ寄りの音も若干感じさせる作品。

トニーフランクリン、カーマインアピスとの相性はすこぶる良くスリリングなインタープレイも随所で炸裂。

なお、初期にはコージーパウエルが在籍していたそうで、そちらでの作品も聴いてみたかった。

個人的には白蛇+MAGNUMっぽい感じかな。
コンスタントにアルバムを出せなかった(殿がマイペース)のが徐々に存在感を薄れさせてしまった原因だと思う。

ジョン、トニー、カーマインのトリオ編成によるブルーマーダー最初で最後のオリジナルアルバム。3人の魂が吠えるロックシーンの名盤。