一般論として、ドラマーはあまり良いバンドリーダーにはならない。なぜなら、誰もドラムのソロだけが続く曲を聞きたくないからだ。だが、ルイジアナ生まれのブライアン・ブレイドが特別なわけは、彼がショーの男と言うよりは彩りを気にする男で、ビリー・ヒギンズのように、グルーヴに合う雰囲気を好む点にある。『Perceptual』はフェローシップとの作品第２弾で、このバンドのブルー・ノートでのデビューに続いて満足すべき出来である。マイロン・ウォルデンとメルビン・バトラーをサキソフォンとバスクラリネットに、ベースにはクリス・トーマス、スティールとエレクトリック・ギターにはダニエル・ラノワ、デイヴ・イーズリー、カート・ローゼンウィンケル、キーボードにはジョン・カウハードを迎え、ブレイドと仲間たちはアメリカの広々とした空間を喚起するジャズの質感を作る。パット・メセニーの『Bright Size Life』や『American Garage』を思い浮かべて欲しい。アルバム・タイトル曲での未来的なフォークのヴァイブや、「Crooked Creek」の巧妙にシフトしていくテンポ、そして３部からなる「Variations of A Bloodline」では人種紛争への痛烈で音楽的なコメントに気づくことだろう。ブレイドのメロディーに対する才能があるからこそ、彼はジョシュア・レッドマン、ボブ・ディラン・エミルー・ハリス、ジョイニ・ミッチェル（「Steadfast」での囁くようなヴォーカル）と仕事ができたのだ。1990年代後半にアメリカの学校で起こった途方もない射撃事件について、悲しげな瞑想を行っている。そしてこのCDの聞き所、「Trembling」。もし、あなたがアメリカ横断の旅を考えているのなら、このアルバムは最高のサウンドトラックになる。（Eugene Holley Jr., Amazon.com）