機長は単なる操縦士にあらず
★★★★★
現役のエアライン・パイロットによる仕事術。
「パイロットが空から学んだ一番大切なこと」の文庫化加筆版。
機長という職は、単に操縦のみを担うのではなく、
いわばプロジェクトリーダーとして、
フライトというプロジェクトを遂行するものらしい。
その仕事のすすめ方は、実社会においても大いに通用する。
それどころか、リーダーとして仕事をする職業の中で、
もっとも厳しいものではないかと感じた。
なぜなら、普通の会社ではプロジェクトの失敗は、
会社の損失で済むが(それ自体問題だけれども)、
フライトは最悪の場合多くの人命が失われる。
おまけに判断は先延ばしにできない。
時にはマニュアルにない柔軟な対応も必要だ。
そうすると、
多くの機長が他の分野を学び参考にしているというのも
よくわかる話である。
つまり、そこには仕事の極意が詰まっているのであり、
私たち門外漢が本書を参考にしない手はない、という訳なのである。