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中国の歴史(一) (講談社文庫―中国歴史シリーズ)

価格: ¥920
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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神話の時代から古代の時代まで ★★★★★
陳氏の歴史解釈も交えて、司馬遷の史記の記述を中心に書かれた本です。
中国の歴史は、現在のところ、殷時代から始まっていると考えられていますが
実のところ、殷より古い時代の文明の遺跡が長江流域などからも発掘されています。
これらの先史時代の遺跡が、殷以前にあったとされる、夏朝や三皇五帝の時代のものであるかは諸説が別れるところがだが
どうも、陳氏はこうした遺跡こそ、夏朝のものだと考えているようです。

司馬遷の史記の時代には、殷時代に関する資料はまだ多く残っていたのだろう。
史記に書かれている殷の記述が後の発掘で、かなり正確であった事が裏付けられた事なども言及されています。

他国の歴史ですが、読んでみるとかなり面白いと思います。
この時代の記述に関しては、漢代の正史である司馬遷の史記の記述が中心となりますが。
陳氏は司馬遷の記述に関しても批判的に考えているような印象を受けます。

秦の始皇帝は、実は始皇帝の母親の不義の子供で、始皇帝は秦の王族の血をひいていないとの逸話に関しても、同じような逸話が秦の最大の敵国であった
楚の最後の王にもあるからどうも、作り話のような印象を受けると延べられています。
始皇帝の母は非常に淫蕩な人物で、夫である秦王が亡き後も、次々と愛人を作っていた人物として知られますが。
実際に後に始皇帝が彼女を死ぬまで幽閉し、その愛人と愛人の間に生まれた子ども処刑したのだから、この事に関しては真実だと思われます。
そのあたりの事情から出来た伝説かも知れないような事を書いていました。
小説十八史略の次に読むべき本格的な本 ★★★★★
やはりこの作者の中国史の本は素晴しい。小説仕立てで語り口が面白かった小説十八史略に比べると、豊富な資料に作者の論理的な思考を加えて作成された本書は本格的な本という感じを持ちますが、読者に中国史の醍醐味をわかってもらおうという作者の熱意が感じられ、学者の本のような読みにくさは微塵もありません。中でもこの第1巻は小説十八史略では物足りなかった古代史を考古学の時代から詳しく書き起こしており、その記載は実に豊富です。小説十八史略(一)では同書の半分足らずで春秋時代までをカバーしていますが、本書は丸々一冊を費やしています。本書の冒頭には青銅器・殷墟などのカラー写真、本文中にも土器の写真、殷周・春秋戦国期の青銅器の絵、甲骨文や金文の図解・写真が含まれ、それらを眺めているだけでも楽しくなります。詩経や竹書紀年などからの引用も多く、読者を古代史に的確に案内してくれます。圧巻は、ト辞と史記とで、殷の王統図がほとんど一致するという事実。中華民族はいかに歴史を大切にする民族であるかを改めて認識し、感服しました。本書が記されて以降も考古学上の発見は数多くありますから、もし本書を改訂する機会があるとすれば、もっと凄い本になるでしょう。
中国の歴史が好きになる ★★★★★
陳 舜臣さんが、書かれた本の中でも最高であると思います。「小説十八史略」よりは、文章が硬いですが、最初の数十ページ我慢して読めば、すぐに慣れると思います。その後は、グイグイ引きこまれていきます。私は、旅行先等で読みたくなって買ったりしたので、何冊も同じ巻を持っています。おそらく、4-5回読み返したでしょうか。中央公論社の「世界の歴史」の中国の巻よりも面白く読めます。中国では、「歴史は繰り返す」というのは事実だったのだなあ、と実感します。
新鮮な切り口 ★★★★☆
貝塚茂樹版の「中国の歴史」と読み比べてみた。

貝塚版が通常用いられる歴史の教科書の体裁上に乗っ取っているのに対して、本書は筆者独自の切り口から5000年以上ものこの国の歴史を教えてくれる(むろん重複した記述も多い)。

良書だと思う。
筆者は敢えて中華人民共和国の歴史を書かなかったとのべているが、欲を言えば、文化大革命までくらいは筆者の意見を聞いてみたかった。

7冊読んでも苦にならない ★★★★☆
一般的な知識プラスアルファが書かれているので、中国史の入門書としてはばっちり。これを読んでおもしろいと思った時代は、さらに自分で専門書を探して読む、という形で知識を補えば良いのではないでしょうか。

政治的事件だけでなく、王朝交代の背景にあった社会的要因などもところどころで説明されていて、これが面白い。学校で習ったことはわかりにくくて覚えられなかったので、こういう教え方をしてくれれば良かったのに、と感じました。

個人的には著者の「ですます」調に違和感を感じたのですが、2巻、3巻と読み進めるにつれて、まったく気にならなくなりました。