貝塚版が通常用いられる歴史の教科書の体裁上に乗っ取っているのに対して、本書は筆者独自の切り口から5000年以上ものこの国の歴史を教えてくれる(むろん重複した記述も多い)。
良書だと思う。
筆者は敢えて中華人民共和国の歴史を書かなかったとのべているが、欲を言えば、文化大革命までくらいは筆者の意見を聞いてみたかった。
政治的事件だけでなく、王朝交代の背景にあった社会的要因などもところどころで説明されていて、これが面白い。学校で習ったことはわかりにくくて覚えられなかったので、こういう教え方をしてくれれば良かったのに、と感じました。
個人的には著者の「ですます」調に違和感を感じたのですが、2巻、3巻と読み進めるにつれて、まったく気にならなくなりました。