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心療内科を訪ねて―心が痛み、心が治す (新潮文庫)

価格: ¥452
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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色々、試みがあったようだけど ★★☆☆☆
この人は、(理解ある)歯医者と(理解ある)精神科医にかかりつつ、整体など針灸など代替療法に踏み込んでいたみたいで。TMD(顎関節症)が進行しない間に上手い具合に治せたのだと思う。

なかなか『強運』の持ち主だとおもいますね。

故、私には残念ながら参考になったかは疑問だ。
心の痛みを治すために大切な本 ★★★★★
心療内科や心身症の症例について14人の患者をインタビューしその発症の原因、家族関係、その後などについて丹念にルポしたものです。普通ですと、興味本位になったり、覗き見趣味的な扱いがあるのですが、夏樹静子さんが患者をしっかりと受け止め、その心の闇を浮かび上がらせていく中で、気付くことが出てきます。その過程において、症状に心当たりがあったり、関心の深い読者を満足させることになります。心が痛み、心が治す、という副題はその通りでした。

作者自身が冒頭の出光静子(54歳)として登場しています。原因不明の腰痛が実は作者の長年の執筆のストレスからくるものであり、断筆や休養することを前提に断食に入り、治療を試みているうちに症状がよくなっていきます。結果的に直ったあと、また書く仕事に復帰できたという体験から、同様の症状で悩んでいる人に光明を与えるような気持ちで生み出されたのが本書です。

登場する人々の症状は千差万別で、皆さん結構重症ですから、読み続けるのが辛くなる時もあります。それだけ患者の苦しみは壮絶なわけで、心の奥底に潜む要因が身体に悪さをしているのに気付くまで時間がかかっています。心と身体は不思議なメカニズムでなりたっています。あとがきに「症例の数だけ人生がある」というまとめは秀逸ですし、その通りだと思いました。

九州大学医学部心療内科教授の久保千春氏が解説を書いています。著者の謝辞の中で登場する医学関係者のトップに書かれている方で、本書の成立にも貢献されています。

心療内科という領域を知っているようで正確に知らないので、解説でその内容について触れられていたのは有難かったです。このような症状に悩む人々にとってはその治療すべき対象が明確になったのではと思います。
心療内科の現状に失望 ★★★★★
取材もよくされており、リアルな心療内科の”今”がわかる良書だと思う。
心身医学がベースにある心療内科は、心と体は別物として考える現代医療に
とっては異例の科である。

が、正直、私はこの本を読んでショックだった。
多くの人が、専門家にになんとかしてもらおうという依存的な態度でいること。
自分の身体をモノのようにしか扱えない人達。手術でなんども体を切ったり、
パーツを取り替えたり。人間の身体イメージはここまでモノ化してしまってるの
か・・・。機械を直すのも有機体を治すのも同じように考えてしまう。生命の通
わない身体のイメージが根強く定着しているとすれば、これは時代・文化の病である。

認知行動療法は(有効なアプローチではあるが)、言語という”道具”を使っ
て、自分の思考を”操作”する。
バイオフィードバック・・、機械を通さなくては自分の体の内側からの微かな
感覚を感じられないのか。
自律訓練法の無機的な温かみのない指示。
薬物療法も患者を依存させる。副作用の危険も大きい。(有用な場合もあるが)
心療内科で行われている治療法は、人間に備わる”自然治癒力”の存在を無視
してしまっているのだ。

この分野に関しては現代医療より、ひと昔前の野口整体や江戸時代から広く行わ
れてきた白隠禅師の健康法、禅、さらにさかのぼりシャーマニズムに共通するよ
うな、『生命体が本来もっている力』を最大限に活かす療法のほうが人間らしく
自然であり、理想的であると感じられた。
最新の治療法や薬より、温故知新、昔からの人間の知恵の集大成のほうが
一枚上手ということもある。

どんな治療をしても最後には「機」が熟して解決したという、一文があり、
そこが妙に印象的だった。

合わせて、斉藤 学『家族パラドクス』を読むといいかもしれない。
大平 健『診療室にきた赤ずきん』も面白い。
心療内科の患者さんへのインタビューをまとめたもの ★★★★★
著者の詳細な腰痛闘病記「椅子が怖い」の後、心療内科で取材した患者さんたちの記録が短編のように並んでいます。
本書により、心療内科の守備範囲がわかるという意味で、心療内科のよい入門書になっていると感じます。
たぶん典型的な症状が書かれていて、みなさん快方に向かわれているか全快された方達ばかりですが、それぞれに
壮絶な体験が書かれています。

本書のあとで、「椅子が怖い」を読み、こころを奪われました。2冊合わせて読むことで、新しい世界が
開けた感じがします。さらに、池見著「診療内科」という中公新書を読みましたが、内容として古い中公新書
よりも本書の方が読みやすかったです(池見著で心療内科の心意気はわかりましたが)。
通院する心療内科を選ぶ参考となる ★★★★★
現在私も心身症と思われる症状を抱えており、心療内科には通院しつつも回復の兆しがあまり感じられなかったので、心療内科で本当に心身症が治ったという事例を見たくて購入しました。

読んだ感想としては、他にもそうおっしゃる方がおられるように、現存の殆どの心療内科では不十分な治療が行われているのではないか?ということです。確かにこの本でも主に投薬で治癒された方もおられましたが、著者や他数名の心身症は入院して絶食療法、森田療法、箱庭療法などといった様々な行動的治療法をされてようやく治癒に至っています。現存する心療内科の殆どは病床のないクリニックで、そういった入院が必要な治療が出来るはずもなく、また病床があっても絶食療法などを行っていない場合が多いと思います。

ネットが発達したおかげで私は絶食療法を行っている病院を発見することは出来ましたが、やはりお金がかかりますし、予後も診てもらわないといけないので、遠方は難しいと思い、地元の心療内科に通っています。医師によって治療の仕方が「本当に」全然違うので、評判を聞いたり、数件通ってみて「ここが良い」と思った医院にしました。

薬物治療が奏功する場合もあるかもしれませんが、仕事などがストレスになっている場合はそれをしながらだと改善はなかなか難しいようです。また、主治医の選び方のコツは、話がしやすい、薬の副作用に耐えられない場合はそれをちゃんと考慮し、薬を変えてくれる、という点だと思いました。副作用が強い薬ほど効果が見込めるというわけではないようです。