小説として読んでももちろん面白いが、最澄という人となりをとらえるために、大学の聴講生として経典を学びその足跡を自身でも歩いた永井女史の熱意を思うとき、もはや「歴史小説」というひとくくりでは言い表せないものをこの作品に感じることができると思う。
最澄という人の生涯に惹かれて大学をも決めてしまった私にとってはまさにかけがえのない1冊。興味を持たれた方にはぜひ読むことをオススメしたい。