「わかる」哲学の本
★★★☆☆
そもそも「哲学がわかる」とか「哲学を知る」とはどういう状態を言うのだろう?。以下は本の内容と
直接関係ないがこの本を読んで思った。「なぜ生きるのか?」とか「自分って何だ?」という問いかけ
が自分の中から湧き上がるように生まれ、思いを巡らし、悩んでみない限りどんなやさしい解説書を読
んだってわからないと思う。(著者はこのことを十分に感じておられるのではないか。)この本で語ら
れる哲学者自身その猛烈な狂気するほどの問いに悩まされてきたのだ。哲学の先人達のほんのひと小間
を切り取ってなんとなく知的な気分にひたるのも悪くはないだろう。哲学は一握りのインテリのためだ
けにあるのではないのだから。それは知的武装と称して周りの人を小馬鹿にしたり攻撃するための道具
であってはならない。だがしかしファンタジーというオブラートに包んで「哲学気分」にひたったとこ
ろでそれが一体何だっていうのか。
エッセイのように哲学する
★★★★☆
ページをめくった瞬間、エッセイかノベルと間違えたか?
と思いましたが、その疑念は払拭されました。
人語を操るシュレ猫は「わたし」には
見えて、しかも会話もできるという設定です。
日常の原稿書きに忙しい「わたし」は
時々、シュレ猫に憑依する哲学者の言葉を聞き、
再び日常生活へ戻るというファンタジー哲学書です。
ストーリーの面白さとテンポのよい文章が
ひっかかりなく読ませてくれます。
哲学書をお探しでしたら以下の本も役立つかもしれません。
「文庫1冊で読める 哲学の名著 (中経の文庫)」
他のものなら、以下の本も平易な言葉で興味深いですよ。
「哲学ワンダーランド」
また、哲学の問いを解くなら以下の本などいかがでしょう?
「北極の北には何がある? 「考える脳」をつくる哲学トレーニング19 (ランダムハウス講談社文庫)」
哲学って何だろう?まずは広く浅く知りたい人へ。
★★★★★
ソクラテス、ニーチェ、サルトル、ハイデガー、小林秀雄
名前は聞いた事があるけど、人に説明できるほど知識はない。
デカルトの「われ思うゆえにわれ在り」なら知っている。
サン=テグジュペリって「星の王子さま」を書いた飛行機のりでしょ。
そういう私のような人にオススメ。
哲学を学ぶには哲学史を学ばないといけないような感覚でしたが、
哲学の語源を知って、肩の力を抜くことができた。
哲学は英語のフィロソフィーの訳であり、
ギリシャ語のフィロ(愛)、ソフォス(知恵)が語源
つまり、哲学とは「知を愛す」人間の精神活動のこと。
哲学と科学を両立させている著者の本
★★★★★
有名なサイエンス・ライター竹内薫が哲学について書いた本です。
もともと哲学思考の著者なので、決して畑違いではない。
そもそも現代の科学は哲学なくしてはいい研究はできないだろうし、
哲学者も科学知らずにては深い哲学はできないだろう。
そういう意味でもこの本はひじょうに勉強になります。
手軽に読める文庫化に感謝!
ちゃめっけある哲学入門書
★★★★☆
この書評者同様(いや、同様にされちゃかなわん、ですかな?)で、 なんとなく哲学に興味をもち、なにかいい入門書はないかなと 御探しの方々にはぴったりの一冊と信じます。
ほとんど常識というくらいの超有名哲学者たちはもちろん、 恥ずかしながら40過ぎのこの年になるまで一度も耳に したことのない、しかし、そのスジではユニークな哲学者のプロフィールが、おちゃめなストーリーのなかで 軽やかに記述されていきます。
次に読みたくなる専門哲学書が決まる一冊ともいえるように 思います。