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白い仮説・黒い仮説

価格: ¥1,260
カテゴリ: 単行本(ソフトカバー)
ブランド: 日本実業出版社
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知的好奇心を満たしてくれる一冊 ★★★☆☆
科学的な見地から、巷を賑わせているテーマについて、白か黒か、(大体は○○%のグレー)判断していきます。

テーマも興味深いものが揃っていますし、内容も読んで納得。
知的好奇心を満たしてくれる一冊です。
科学者よ立ち上がれ! ★★★★☆
日本社会では科学的根拠のないニセ科学が大変幅を利かせている.特にテレビ番組では,その影響度が大きいにも関わらず,健康法やダイエット法に関して,視聴率が取れるという安易な発想で,ニセ科学的な番組作りが行われているように思われる.

本書では日常生活からサイエンスまで,幅広い題材を取り上げ,科学の視点から仮説のグレー度(怪しい度合い)を分析している.特に飲料のカロリーゼロというのは,本当にカロリーがゼロではなく,厚生労働省の定める基準では,100ミリリットル当たり5キロカロリー未満であれば「カロリーゼロ」と表示できるというのは驚きだった.またアインシュタインの相対性理論が,GPS技術に使われていることも,本書を通して初めて知った.

最後に,日本でなぜこのようなまでにニセ科学が氾濫しているのかについて,「日本の科学は,敵がいないために,かえって国民の関心を呼ぶことができない」という著者の分析は,白い仮説ではないだろうか.
がんばれ擬似科学 ★★★☆☆
著者はこれまでも科学における「仮説」の持つ意味についての本を出している。今では一般に受け入れられている説でも、登場した当時は根拠が薄弱な仮説にすぎなかったことはよくあることなので「仮説」についてきちんと位置づけをすることは正しい。
本書の前半は、さまざまな仮説についてその白黒の度合いについて論じている。もともと短時間のラジオ番組のために書かれたものであるため、掘り下げた議論をしているわけではなく、ああそうですかという程度のものとなっている。
エピローグでは、科学における仮説の状況について述べている。率直に言って、著者の擬似科学叩きに対する感想には、著者の個人的体験(トンデモ本をめぐるスキャンダルに巻き込まれたこと)に影響された面が強くですぎていると評者には見えるが、「仮説」が科学の発展にも重要な意味を持つことは首肯できる。
著者が言う、日本の科学は、敵がいないために、かえって国民の関心を呼ぶことができない、というのは面白い視点である。その目で見ると確かに、日本での擬似科学は、3ページ読めばデタラメが分かってしまうような擬似科学の風上にも置けないようなものが多いと思う。このような体たらくぶりが科学に対する関心を失わせる原因となっているとすればまったく残念だ。日本における科学の振興のためにも擬似科学の奮起を評者は期待する。
本書については、前半の雑多な部分がうっとうしいと考え「仮説」に関する著者の考え方をもっとストレートに知りたいというなら前著の「仮説力」や「99.9%は仮説」の方が良いだろう。
白黒はっきりへ。 ★★★★☆
持っていて当然と思われる姿勢を説く啓蒙書。
――と言ってしまえばそれだけなのだが、併せ示している例が意外な話であることも多々あり、それだけでも面白く読める。
何でも鵜呑みにしてしまう人に。
エピローグはいい。 ★★★★☆
本書の前半は、ラジオ番組のコーナー向けに書かれた内容に肉付けしてあるためか、生活への関連が明確に見える話題が多い。しかし後半は、生活とは直接の関係が感じられない純粋科学に関して様々な仮説を挙げるという感じになっている。

全体に、意識して易しく書こうという姿勢が見え、気楽に読める本である。しかしこれは一方ではあまり突っ込んだ話はできないという結果につながっている。そのため、生活に直結している前半はそれなりに面白いが、後半の、純粋に知的好奇心に訴えるようなテーマの部分では、様々な仮説を通り一遍説明してあるだけで、それ以上掘り下げることがないため、消化不良に感じる。

ただ、エピローグにある、科学と疑似科学との関係についての著者の仮説はなかなか面白かった。科学が宗教右派・環境左派からの攻撃にさらされているアメリカと違い、日本では科学は一人勝ちの状態であり、疑似科学は大きな市場を形成しているものもあるにせよ、それが科学という営為を危険にさらすことはない。疑似科学は、敵の存在しない真空を埋めるために出てきた「仮想敵」に過ぎないのだから、それを叩いている暇があったら科学者は科学を進めるべきだ、というものだ。

著者が疑似科学叩きの裏に「歪んだ精神」を見て取るとまで言う部分には、正直首をかしげるが、常日頃トンデモ本(=疑似科学)に腹を立てさせられている私にとっては、トンデモ本を少しは穏やかに受け入れようという気持ちにさせてもらえたという意味で、読んだ甲斐があった。