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水滴

価格: ¥1,050
カテゴリ: 単行本
ブランド: 文藝春秋
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発想がすごい ★★★★★
 さすが芥川賞作家!と思いました。

 なぜなら、発想がすごい!ある日足が腫れて水が溢れ、夜な夜な亡霊がそれを飲みにくるなどと一般人には思いつかないですよ。

 小説は着眼点が大事と思いました。

 この本に所収されている【風音】もなかなか切なく心にきました。
感想の滴。 ★★★★☆
ずっと、本棚に「積ん読」状態だったものを読んでみました。
もっと、早く読めばよかった。
押し付けがましいところもなく、沖縄から溶け出てきたような文体で
読みやすいだけでなく、かつて訪れた沖縄の風を感じることができた気がしました。

表題作も、風の音もなかなか、強くはないながらも、印象を残す作品です。

最後の「〜ブックレヴュー」は、おまけっぽいし、いまひとつ理解はできない部分もあるけど
それはそれで、よしとするか。
沖縄をめぐる三作 ★★★★☆
 「水滴」「風音」は沖縄戦のその後を扱った作品。作者は今年書き下ろした「沖縄戦後ゼロ年」で「カルチュラル・スタディーズや癒しの島ブームなどでこの作品が一時的に持て囃される」風潮を快しとしない旨語っているので、「いい作品だった」「全日本人必読」などといったいい加減な批評は慎みたいと思う。これらの作品はもちろんあくまで文学であり、小説であることは承知の上で、やはり作者の訴えは「沖縄について、戦争の実態も含めて多くの人に知ってもらいたい、観光でイイトコドリだけしないで欲しい」ということなのではないかと考える。
 星一つ減らしたのは併録の「オキナワン・ブック・レビュー」のためである。この強烈に皮肉の利いた仮想レビューの内容を理解してニンマリするためには沖縄についてかなりの予備知識が必要であって、すくなくとも小熊英二「<日本人>の境界」「民主と愛国」くらいは読んでいないと内容が理解できないと思われる。内容は決して悪くないのだが、あまりに「水滴」「風音」と内容が違い過ぎるため、同じ文庫に収めたのは失敗だったのではないか。作者の希望だったのかもしれないが、ちょっと頂けないと思われる。
虚構世界への軽々とした飛翔 ★★★☆☆
虚構への軽々とした飛翔が心地よい。徳正の寝室に現れる日本兵(この世のものではない)、といった場面を何の違和感もなく読み進めるのはやはり話が沖縄であるらしい、という事が大きい。なんだか自然がどんどん失われていく日本の中でこのような呪術的虚構世界を構築できるのは地方文学をもって他にないのではないか、と思ってしまう。文体が割合あっさりしている事にちょっと面食らった。読みやすく物語り世界に入るのに苦労することはなかったので結果的に文体は成功しているのだろう。極私的希望では虚構世界誘導型もっと亜熱帯じめじめ湿式のたくり単語文体といったあたりが読んでみたいのだがなあ。日本兵が徳正の足の指を舐めるシーンはエロチックで、これはこれでもっと書き進めばまた別の物語りになり、オキナワンエロチシズムといった新たな方面も創れてしまうのではないか。
水滴 ★★★★☆
私は沖縄生まれの沖縄育ちなのでこの本に興味を持った。内容的にはよい意味で非常に重い気がした。戦争で傷をおった兵士が目に浮かぶようだった。私達は今一度、戦争という悲劇を再確認する必要があるのではないかと思った。