そしてゴチャゴチャしてなくて無駄がないのも好きだ。だから切ない
言葉がぐんと目立ちグサッとストレートに響くのかもしれない。
そして彼女の書く恋愛はリアルだ。そこらの甘ったるい少女漫画とは
違い一味も二味も大人だ。彼女の作品を全て読みたい。
前者が公だとすれば後者は私で、往々にして成果の求められる公に対し、私では納得のいく答えが出ない局面の方が多く、だからこそその思考の過程と感情は、一見公的な事以上に、実は多くの人々に共有されているのです。このマンガは、その共有されている私的感情を、魔法のようにすくいとって見せてくれます。その芸は秀逸の一言です。魔法のタネのひとつは体温の低そうな画で、なななんのマンガを平積みしている(気の利いた)本屋は、それだけでこじゃれてしまうほどのデザイン性を有しています。
とにかく読めばきっと身悶えしながら「見つけた」と思える珠玉の一冊です。
今まで本や、漫画を読んで泣いたことなど無かった私なのに、涙が自然に流れていました。
ぜひ、たくさんの人に読んでもらいたい本です。
全てひっくるめて「自分」だということ。
愛って、生きるって幸せばかりじゃないよ、といってしまえば簡単だし、「そりゃそーだろ」と思うけど、この1つ1つの物語の1人1人が自分かもしれないと思うとき、にわかに現実がみえてくる。
そして、なんだか成長した気がした。
あふれていました。