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思い出トランプ (新潮文庫)

価格: ¥452
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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深い人間洞察力 ★★★★★
短編小説集の名作だと思います。
向田邦子が描く男と女の二面性、嘘と真実が鋭く描かれ、読み終えた後の寂寥感は何とも言えません。自分自身が鋭利な刃物で切り裂かれたように、胸がうずき、痛むような短編が連続していきます。
「かわうそ」「花の名前」いくつもの珠玉の短編が並び、男と女の真実を暴きます。
さすがに昭和のホームドラマの旗手だった、著者の鮮やかな描写力は、今読んでも感服してしまいます。
怖いと感じてしまうのは、自分自身が他人に見せる表面の顔とは違う、深層心理の闇に誰もが突き落とされてしまうからかもしれません。
この小説は、日本を代表する女優達による主演と朗読で、ドラマ化もされました。
自分の彼女不信になる・・・ ★★★★★
小向美奈子、じゃなかった向田邦子という人は妻子ある男性との恋愛経験があったそうです
この本にも不倫している登場人物が多く登場し、「あ〜やっぱりね・・・」と思うことしばしば
ノンフィクションのようです。 ★★★★☆
リラックスして読めないたちらしく、台所で母親が誤って子供の指を怪我させてしまう場面など、わずか一行の文がリアルに表現されていて背筋がひやっとしました。13の短編中に人間の本質が垣間見えてとても作り話には思えませんでした。気疲れしながらも、先が気になるので早く読み終えました。
13の短編が収められています ★★★★☆
40代になって初めて向田邦子さんの作品を読みました。
13の短編は主人公はどれもどこにでもいそうな感じの中年の男女。どれも昭和を感じさせる雰囲気です。色彩で表現するならば、すべてがグレーがかった暗さをもった作品という感じです。
平凡な男や女の内に秘めた想いを飾り気のない文章でとつとつと書き連ねていったそれぞれの作品はシンプルなほど逆に読者に情景の生々しさを想像させるに十分です。
2回読みましたが読むほどに味がでますね。私もそういう主人公の世代なんですね。
不倫ネタ多し ★★★☆☆
初めて向田邦子をちゃんと読んだ一冊。
いまだ向田支持者が絶えないのも良く判る。
何年も前の作品だが、色褪せもせず返って新しい。

心の機微や隙間の着眼点、飾り気のない語彙のセンス、
嫌味なくちくりと刺す。

ただ不倫ネタが多くてげんなりした。
そのためか、読後感が良くない。