『危機に向かって絶えず振り絞られた弓』
★★★★★
三島の小説は中学高校時代に乱読したが、エッセイを読んだのは本書が初めて。
早く読むべきだったと大いに後悔したと同時に、20代初めに読めてよかったと感じた。
内容は、芸術や政治、ナショナリズム、防衛問題、男女関係、文学論に文化論までどの分野においても至言の嵐。
対談を読んでも、よくこれだけ立て続けに名言を吐けるなぁと感心した。
例を挙げよう。
・人生というものは、死に身をすり寄せないと、そのほんとうの力も人間の生の粘り強さも、示すことができないという仕組になっている。
・危機というものが男性に与えられた一つの観念的役割であるならば、男の生活、男の肉体は、それに向かって絶えず振り絞られた弓のように緊張していなければならない。
・(福田恆存との対談にて)
三島「だから、「文化を守る」といふことは、「おれを守る」といふことだよ。scさんもさう思つてゐるだらう」
福田「さう、おれが文化だもの」
これらはほんの一部である。
誇張抜きで、今後自分は何度となく本書を読み返すだろうと思う。
三島に対しては今も生きて、だらしない昨今の政治家や経済人、知識人を始めとする日本国民の尻を叩いてほしかったという気持ちと、いや彼はあの最後でよかったのだという気持ちがないまぜになっている。
しかしともかく本書に彼の言葉は残っており、若きサムライ(年齢など関係ない。これは気持ちの持ちようの事だろう)の私たちは読むことができる事を感謝し、行動、実践するだけである。
憤死は少し評価が下がるがwww やはり天才ギフテッドでアスペルガー
★★★★☆
まあ天才の一言
戦後の東大にはいない人物
だって戦後の東大は戦前の一高とアンチな中味w
それがGHQの教育改革とシャウプ勧告w
ギフテッドを根絶やしにするのが狙い
直接税なら貯金しないとwww
購買活動が反映されるどころかwww 5%ではwww
バカだろ、経済学者www
黒人差別のフルブライトさんの肝いりだもんな、戦後はwww
若年層の読者には
★☆☆☆☆
この本の題名である、若きサムライのために
これは前半100p程の若きサムライのための精神講和 でありそれ以降の
対談などの内容は当時のことを詳しく知る人でないと内容はとても把握し辛いです。
これを読みつつ当時の背景を調べていくのも面白いでしょうが・・
前半の若きサムライのための精神講和は
ちくま文庫から出ている
新恋愛講座―三島由紀夫のエッセイ〈2〉 (ちくま文庫)
にも収録されており、こちらの本の方が総合的に若年の読者には読みやすい上為になる内容かと思うので
買う前に一度見比べてみてください。
惜しい…
★★★★★
…今週のゲストには小説家の三島由紀夫氏にお越しいただいております。三島さん、今日の世相をどうみますか?
…なんて番組があったら、さぞかし興味深いものになるだろな。今、あなたには指針とすべき、憧れるオトナはいるか? 価値観が多様化し急速に時代の流れが移り変わる現代に、三島のような、ある種童心のような純粋な、貫徹した意思を持ち生涯通す筋の通った、オトナはいるか?時代を背負い、格闘し続けた。厚みのある、凄みを感じる人間がいなくなる。緊張感のない、何でもアリの世の中。頑張ってんのはタケシくらいか。世評を切れるオトナがいない。マスメディアは世を映す鏡である。その衰退はそのまま世にも反映する。彼には秩序を正し、世に刺激を与える人物として混沌を極めるまさに今日にこそ活躍して欲しかった。
もうひとりの三島
★★★★★
映画や文学作品から三島の世界に入った人にとって、
この本は三島の別の素顔を見られる面白い作品だと思います。
エッセイや対談が、口語体でリズム良く書かれており、
三島が精緻な芸術の世界のみにとどまらず、若者に対して
直接メッセージを発信しているのを読むのは愉快です。
個人的には、福田氏との対談がとてもおもしろかったです。