良き入門書 そしておさらいにも
★★★★★
前半は数名の論者よりなるフーコーの著作紹介。数名によって分担されていることにより、一つ一つの著作紹介がそれぞれしっかりと完結し、そして読み応えのあるものとなっている印象。読んだものにとっては良いおさらいとなり、読んでいないものにとっては手に取る良い契機となりそうな小論が集まっている。そして後半はフーコーの講義をかいつまんで載せている。これもなかなか貴重で贅沢な一品。ここで興味あるものを探し、目ぼしいものについては全集を手に取るのも良いだろう。最後は詳細な年譜が掲載されている。ところどころにはさまれるフーコーの顔写真も雰囲気を出している。フーコーの極めてよい入門書となりうる一品ではないだろうか。