リバーサイド最後の作品
★★★★★
LAのシェリーズ・マンホールは非常に高いらしいな。「ドアーズ」のドラマー。ジョン・デンズモアが自伝に書いていた。学生ふぜいが行けるところではない。ビル・エバンスは結局リバーサイド時代が最高だよ。難点は録音がクリアでないこと。デジタル化され改善はされたが。エバンスのピアノの音色は印象派的女性的なものにリバーサイドでは録音されているが実際聞いた人の話しでは立ち上がりが鋭いどちらかというソリッドな硬い音色だという。それでは全然違うんでない?最もライブが聞きたい人で1973年春に来日したがちょうど川口事件の混乱収拾に呼び戻され1日18時間働いてコンサートどころでなかった。
温かく深みのあるIsraelsのベース
★★★★★
Lafaroの強く乗りの良いアドリブはないけど、
IsraelsとBunkerのトリオも悪くない。
Evans Trioだから物足りなさを感じますが、極上の
Jazzを聴かせてくれます。お洒落で格好良くて、温かくて
気持ちが和みます。落としては行けないJazzのスパイスも
そこはかとなく香りますし、他のTrioなら文句無しです。
Lafaro,Motianの後だけに、軽く扱われますが、このセカンド
トリオも小粋でブルージーでとても素敵です。
これだけ格好良く小気味よくスタンダードを聴かせるTrioは、今でも
そうないと思います。
これも最高のエバンスライブ
★★★★★
1963年の5月30日と31日の二日間、ジャズピアニストビルエバンスはベースのチャックイズラエルズとドラムスのラリーバンカーを伴い、ロスはハリウッドにあった今は亡きジャズクラブ、シェリーマンズホールに出演した。ニューヨークに本拠地を置くリバーサイドレコードは、わざわざロスにまで出向いてこのセッションから全部で17曲をライブ録音した。本アルバムが1964年にレコードリリースされたときは、まず8曲が発表され、その後未発表の9曲中から8曲が「Time Remebered」に収録され、エバンス死後にマイルストーンからリリースされた。最後に残された1曲は本CDのボーナストラックとして日の目を見た。近い将来のコンプリート化を是非に期待する。さて肝心の音の方であるが、レイドバックした雰囲気の中で、爽やかな時間が緩やかに流れると言った趣だ。9曲中1曲のブルース(イズラエル作)を除いてすべて有名スタンダーズで固めてあるので耳心地もすこぶる良い。ビレッジバンガードでのライブと比較すると、シェリーマンズホールのインタープレイは少し緊張感に欠け、おとなし目に感じられる。だが三人のプレーヤーの息がぴったりと合った、手の込んだきめの細かい演奏が聴ける。抜くところは抜き、決めるところはきっちりと決めたプロフェッショナルな仕上がりぶりだ。やはり、バンカー、イズラエル、エバンスのピークを見事に録えたと言える録音だ。一人でも多くのエバンスファンの方々にお聴き頂きたい1枚である。本作はあのリバーサイドからの最後のエバンス作品でもありました。
東のビレッジ・ヴァンガード、西のシェリーズ・マンホール
★★★★★
エヴァンスの数多い作品の中でも五指に入る傑作だと思います。
エヴァンスのピアノはいつになくリラックスしており、速いテンポの曲でも後年のように弾きすぎることはありません。イスラエルのベースもたよりなさそうな初期の作品に比べてずいぶん自信をもったバッキングやソロを行っています。それにブラシのうまいバンカーのドラムを得て、このクラブデイトからとは思えないほどグループとしてのまとまりが感じられます。
録音もいいと思います。クラブの雰囲気の中にも各楽器のディテールか捉えられていて、私はオーディオチェックの一枚として使っています。