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精神分析入門 下 (新潮文庫 フ 7-4)

価格: ¥788
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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フロイトの曳地康的考察 ★★★★★
しかし、フロイトもここまで落ちぶれたとは、知らなかった。
まず、精神分析は現在でも臨床心理学ではメジャーではないのかな?
そして、「無意識の発見」が20世紀思想界に及ぼした甚大な影響を簡単に否定することは、<無知>としか
言いようが無いでしょう。
確かに、フロイト理論は一種独特な色彩を持ったものであり、通常の実証主義的な?心理学とは馴染まないのは
確かでしょうが、まずもって、実際に患者を治療するという、臨床の場から生まれた点を忘れてはいけないでしょう。
それは実績を積み重ねている。
また、夢判断が非科学的だと言うのも誤解であり、仮説と統計的な検証を踏まえている以上、十分に科学的方法
の基準を満たしている。要は、「心」という非実体的な存在に対して、どうアプローチするのか、という点であり、
実体論的(構造論的)に迫るか、機能論的に迫るか、の違いでしょう。
<行動>にも<脳>にも還元できない存在として、確かに<心>と呼ばれる何ものかがあるわけだからと曳地康は思う。
…それにしても、ヘーゲル、マルクス、フロイトを簡単に糟呼ばわりできるとは、無思想な世紀が始まったなぁ(慨嘆)。



臨床に即して ★★★★★
 下巻では神経症総論の続きと続精神分析入門が収められている。続精神分析入門で
は7講が収められているが、これは特に精神分析入門のように講義録のまとめのよう
な体裁をとっているが、実際には抗議録ではない。精神分析入門を発刊した後15年
も経っているので、新しい知見を付け加えるために書かれたものである。

 特に精神分析入門の時にはなかった死の欲動や超自我といった概念が導入されてお
り、その観点からの読み直しはとてもすっきりとしている。やはり概念が増えると説
明力や説得力が増えるのかもしれない。

 この下巻も色々と見ていくと面白いのだが、一つだけ思ったことを書く。最後の35
講の「世界観というものについて」のところで、フロイトは精神分析は治療技術から出
発しており、それは科学の一つの分野であると言っている。思想体系としてのものでは
ないと。現実的には精神分析は治療技術だけではなく、哲学や宗教や思想として広く世
界に知れ渡り、強い影響力を持っている。これは思想といって差し支えないぐらいであ
る。しかし、フロイトは謙虚にそこまでは考えておらず、臨床の中・実践の中での精神
分析というありように限定しようという意図を持っているようである。

 確かに精神分析的に見れば、世界の様々な考え方や現象を理解することができるよう
になるが、いうなればそれは精神分析の応用であるにすぎないのかもしれない。精神分
析の本質や真髄はやはり治療者と患者との間で織り成される精神分析的な治療という営
みにあらわれているのだろうと思う。フロイトが最後まで臨床家として生きたのはそう
いうことも関係していると思われる。

 このことからも本当に精神分析を理解していこうとするのであれば、本を読んだり、
知識を積み重ねることももちろん大切であるが、それ以上に臨床の中で精神分析的な生
の体験を積み重ねることがとても大切になってくるのだろうと思う。
ただの入門書と思っては大間違い ★★★★★
フロイトの難解で錯綜した学説を理解するには何度もそれを咀嚼することが必要です。この「入門」を一読するだけではフロイト理論の全貌を知ることは困難かもしれません。個人的には、「不安」の章を読むことにより、フロイトが他の著作で述べていて妙に心にひっかかっていたフレーズ(「暗闇を怖れるのは愛する人を見ることができないからである」)の謎が解けて嬉しかったのと、「感情転移」と「精神分析療法」の章で真の臨床家フロイトのモラリストとしての立派さや温かさを感じることができて興味深かったです。
エロスは地球を救う ★★★★★
自我、超自我、エスという心的領域と無意識、前意識、意識という心的作用を理解するのはたいへん難しかった。後半にいくにつれて1ページ1ページが重く、何度も立ち止まって考えることを繰り返した。しかし、そんな骨の折れる作業を忍耐強く続けられたのも本書がたいへん興味深く、説得力があるからである。
特に面白かったのはサディズムとマゾヒズムについての話である。人間の欲動はそもそも破壊を求めるものと、広義的な意味で性を求めるものとに分類される。破壊の欲求は古いものの再現に由来する。破壊された瞬間からそれを再現しようと企てたいのだ。しかし破壊は有機的なものを無機的なものへとする行為だ。これを人間に置き換えると生から死へという意識の流れになる。つまり我々の欲動の一つには死への欲求があるということになる。そのままでは人類が滅亡してしまうのだが、これを抑えてくれる、いやもっとありがたく言えば、これを助けてくれるのがエロスなのである!!!この観点からみればサドとマゾの関係だけでなく男と女のいろごともドラマチックなものだと思わずにはいられない。
しばしばお笑い芸人たちが「エロは地球を救う」という発言を耳にすることがあるが、フロイトはこの一見利己的かつ無根拠ともとれる主張を、既に理論化していた偉大な人物であったのである。
講義の中心部 ★★★★★
 フロイトの講義も佳境にå...¥ã£ãŸã€Œç¥žçµŒç-‡ã€ã®åŠã°ã‹ã‚‰ã"の下巻に収録されている。最è¿'æ"¹è¨³ã•ã‚ŒãŸã®ã§ã€ã"れã‚'買うときには版に注意がå¿...要だ。

 下巻は主にフロイトのメタサイコロジーが語られる部分だと言える。ã"れまでの観察や考察ã‚'もとに、フロイトの理è«-が語られていくのã‚'読むのは、ほかのどã‚"な本ã‚'読むã"とよりもスリリングだと言い切ってもいいだろう。臨床例も豊富に語られるので、それã‚'読むだã'でも面白い。

 さらにã"の巻には、のちにフロイトが書き足ã-た続編も収録されている。ã"れは『講義』出版後にフロイトが見いだã-たいくつかのæ-°ãŸãªè¦‹åœ°ã‚„、よりå¹...広いè¦-点からの問題ã‚'語ったものである。資æ-™ã¨ã-て最も価値があるのは実はã"の部分で、とくに女性にé-¢ã™ã‚‹ç« ã¯ã€ãƒ•ãƒ­ã‚¤ãƒˆãŒå"¯ä¸€ã!€ç²¾ç¥žåˆ†æžã«ãŠã'る女性の問題についてまとまった形で述べているものとã-て重要である。フェミニズム運動も、ã"れã‚'批判するã"とに大きな重点ã‚'置いてきた。