作者シモーヌ・ド・ボーボワールはJ.P.サルトルの結婚していない妻だった人。男子校の高校生だった僕は高校生のときこの本を読み、随分衝撃を受けました。「人は女に生まれない、女になるのだ」の下りで始まる女性論に、女というのは男の持っている女のイメージになるためにオリジナルの自分をこうも変えているのかというのが男の僕から見た一番の驚きでした。
ならばオリジナルな女とは男とたいして気持ちは変わらないのだろうか、と
不明の気持ちを抱きつつ今では男の子・女の子各々の親になっています。親になって自分の娘を見ると確かにボーボワールの言うとおり、自分の分身が女になろうと努力しているのが感じられたりします。
むしろ男性が読むべき本なのかもしれませんね。