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ハンニバル・ライジング 上巻 (新潮文庫)

価格: ¥578
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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寡作でもいいから。 ★☆☆☆☆
映画「レッド・ドラゴン」がリメイクされた時、ああ、アンソニー・ホプキンスには出て欲しくなかったなあ、というのが正直なところでした。同じアンソニーという人で、嘗て「サイコ」というスリラーの金字塔的作品を、台無しにした人物を知っていたからです。もし、この「ライジング」の映画版にも、若作りして出ていようものなら、最悪だったでしょう。

これは、トマス・ハリスの作品では決してありません。

最初に「レッド・ドラゴン」を読んだ時、かの、カポーティの「冷血」にも通じるほど衝撃を感じました。それほどリアルであり、血生臭いストーリーであるにも関わらず、格調の高さすら感じたからです。イギリスの詩人、ウィリアム・ブレイクを知ったのもこの作品からでした。
そして「羊たち」ですが、こちらはFBIのプロファイリングという手法(レクター博士との面談など)と、クラリス・スターリングの生い立ち、そしてなんといってもバッファロウ・ビルの狡猾さが魅力でした。いずれもハンニバルという怪物は現れず、「羊たち」で放たれるまでは、あくまで檻の中の殺人鬼、精神科医レクター博士でした。
しかし「ハンニバル」はいけない。養豚業界とローマ観光のガイドブックみたいだし、なんか作者のひとりよがりみたいな感じがしました。映画「羊たち」のクラリスが(そう感じたかどうかはともかく)降りたのは当然でしょう。とにかく「羊たち」の成功が忘れられず、夢よ再び的な作品でした。だから前日談に当たる、映画の「レッド」は言うに及ばず、この7年ぶりに書かれたという「ハンニバルの復活」は、僕らハリスファンにしてみれば、まったく落胆の作品でした。

シリーズ物がある時、急につまらなくなる例(ダーク・ピットシリーズとか、ハリー・ポッターもあぶないかな)はいろいろあるけれど、このトマス・ハリスのシリーズについては残念で仕方が無い。
寡作でもいい、おもしろいものを書いて欲しい。
変な日本趣味 ★☆☆☆☆
どう、評価したらいいんだろう。小説としてはなかなか面白いんだけど、ハンニバル・レクターってこんなに普通の人でいいんだろうか?

彼の狂気や天才ぶりがあまりにも少なくて、ただ復讐にかられる若い男としか描かれていない。

それに、変な日本趣味も邪魔。

期待していただけに、ちょっと残念。
レクター博士誕生秘話。映画がオススメかも ★★★☆☆
トマス・ハリスの新作はレクターシリーズの原点。ハニバル・レクターの幼少期〜青年期の物語です.彼に何が作用したのか?戦争が大きな影を落とします.映画を先に見たのでストーリーを追うような形になりましたが、さすがハリス自身が脚本を書いただけあって、映画はストーリーに忠実でした。お話のキーパーソンとして日本人がでてくるのですが、どうにも違和感が拭えませんでした.(映画でもそうですが)以前の作品より小振りな感じがします。値段と読む時間を考えたら、映画のレンタルDVDを見た方が、お得だと思います.
番外編? ★★★★☆
 怪物と言われるハンニバル・レクター博士の少年時代を描いた作品。どうやって怪物が出来上がっていったのか、その生い立ちを追っていくのだけれど、やっぱりわからない。この人は、生まれついての怪物だったんじゃないかと思わせられる。

 第2次大戦で、親や家族を失ったり、自分自身も悲惨な目にあった子どもはたくさんいるだろうが、そのすべてが怪物になったわけではない。ハンニバルはもともと彼の中に怪物が棲んでいて、それが表に出てくるきっかけになったのが戦争による家族の死と紫夫人の出現だったのではないかと思う。この二つがなければ、彼の中の怪物は目を覚まさなかったか、もしくはもっと遅くなってから現れたのではないかと思う。

 何のためらいもなく人を殺す男。しかも、切り刻んだり、その相手の肉を自ら食べたり、普通に考えたら吐き気を催すような恐ろしい人間であるのに、なぜだか彼には嫌悪感を感じない。なぜだろう。彼自身の美意識に共感するからだろうか。

 この上巻では、家族と家庭教師のやコフ先生と過ごした時代と、叔父に引き取られてから紫夫人と過ごした日々を通して、どのように彼の人格が形成されていくかという点が読んで取れる。ある意味、この怪物を作り上げたのは紫夫人なのではないか。そんな風に感じた。

 ただ、今までにハンニバル作品になじんでいると、ちょっと毛色の違った作品ではあるので、違和感はあるかもしれない。これまでの流れとは切り離して、「番外編」として楽しむ作品だろう。
単純に面白いとは思うが・・・ ★★★★☆
レクター博士がいかにして怪物になったのか?
というファンにとっては興味津々のテーマではあるが、
正直な感想としては、これまでの作品が持っていた
伏線が張り巡らされた重厚な面白さを持つ作品ではなく、
ちょっとした番外編程度の軽い作品という感じ。

確かに物語としては面白い作品ではあると思うが、
これまでの「レクター博士」シリーズの傑作の数々に比べると、
見劣りする感は否めない。

過大に期待しすぎることなく、
軽い気持ちで読んでみようかなぁ
ぐらいがたぶんちょうど良いのでは??