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ユリシーズ〈1〉

価格: ¥4,200
カテゴリ: 単行本
ブランド: 集英社
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読めないことはないですが ★★★☆☆
20世紀の古典を「失われた時を求めて」に続いて読んでみようという動機で読みました。別に読むのが苦痛とか、そういうものではなく読めますし、内容もそれなりですが、やはり背景と言語の壁には難しいところはあります。註は結構ありますが、巻をまたいで、前の巻の何ページ参照、という註が多いのは、「失われた時を求めて」の全訳版に比べて不親切。3巻の古典調の訳、4巻の結論部分の句読点なしは、相当な読みにくさで、何とか翻訳の壁を破ろうとする訳者の努力は多としますが、かえってわかりにくい感じがします。1巻を買うなら読破しないと勿体無いので、感じとしては「失われた〜」の2〜3倍、「竜馬がゆく」など一般の面白い小説の10倍程度の時間が同じ分量でもかかることは覚悟して購入された方が良いと思います。
翻訳不可能? ★★★☆☆
丸谷才一他訳の「ユリシーズ」は最初河出書房の文学全集に収められました。この訳にはいろいろと批判が多く、それだからというわけではないけれど、結局最後まで読み通せませんでした。

その後、世界中でこの作品の研究が進み、その成果を踏まえて改訳されたのが本書です(巻末に収められた膨大な注釈がその証)。

今度は読みやすくなったかと思い、文庫版が出たとき買って読み始めたのですが、やはりどうにもおもしろくない。文庫版2巻目で挫折しました。

訳が悪いのだといいたくはありません。原書と照らし合わせても、翻訳者の方々がいろいろ苦労したあとがうかがえます。

ただ、やはりこの小説は翻訳できないものなのではないかという気がします。

作者ジョイスはかなり個性的な人物だったようで、ダブリンにいられず、ヨーロッパ中を語学教師などをしながら転々としました。へそを曲げたアイルランド人はおそろしく執念深い。それが文芸作品になると、たとえばスウィフトの「ガリバー旅行記」のような身もふたもないブラックユーモアになって表れてくる。「ダブリナーズ」にも見るように、ジョイスは当時のダブリン社会に相当批判的でした。それがとうぜん本作品にも表れています。

もちろん訳者の方々はそんなことは百も承知で、俗語口語を駆使して訳しているのですが、風刺というものはどうしても訳者の主観が入りやすい、というより風刺は作者の主観そのものだと思うのです。翻訳とは客観的な意味だけを移し替える作業ですから、その部分がつたわらない。丸谷才一氏は風刺的な文章を得意とする作家ですが、彼が訳すと、それはジョイスの風刺ではなく、丸谷才一の風刺に入れ替わってしまう。同じことが柳瀬尚紀訳にもいえます。

おそらくこの作品を本当に納得する読み方をしたいのなら、原書に当たるしかないのでしょう。しかし原書で読んだからといっておもしろさがわかるわけではない、というのが1章目を読んだ私の感想です。
ダメなものはダメ ★★☆☆☆
この本に関する誤訳等々はあちこちで批判されているので描きませんが、必要以上にあり難がっているブンカジンが多すぎる気がするので…なんかムカつく。
この小説自体は素晴らしい。それは確かだ。だがそれは発表当時の新鮮さが素晴らしかったのであって、2009年の今、読まされてもまったく魅力を感じないのだ。私は原著のほう(ペンギン版)も読んだが、似たような感想しか浮かばなかった。
性的描写をナボーコフは誉めたというが、それは時代が時代だったため。今読んでも新鮮味がまるでなし。たとえて言えば、ビートルズ「トゥモロー・ネヴァー・ノウズ」のアシッド感覚を、発表当時は新鮮だったかもしれないが、今聴けばフツーのドラッグソングにしか聞こえないのと同様(いや、あれはあれでいい曲なのですが)。
あきらかに過大評価されている。もう少し日本の文壇もこのくだらないストーリーといいかげんな翻訳のなっていないところを見直すべきでは…偉そうなことばかり書いてすいませんでした。
A less accessible literary tour de force ★★★★☆
On June 16, 1904, Leopold Bloom, a Jewish advertising canvasser, wanders through the streets of Dublin until he meets Stephen Dedalus, an idealized version of the youthful James Joyce himself. In a highly allusive and innovative style, Joyce recounts Bloom's epic single-day journey through the caplital of Ireland with remarkable virtuosity. However, appreciating this masterpiece requires some knowledge of Latin, which makes this literary tour de force less accessible to Latin illiterate readers like me.
20世紀の金字塔文学のカラクリ ★★★★☆
ジェイムス・ジョイスのそして20世紀の傑作と名高いユリシーズ。分析していくだけで莫大な容量を必要とします。
細かな分析は評論家に任せてここは個人的な私見を書きます。

ユリシーズはハムレットから始まって古今東西の文学のエッセンスをうまく抽出して、小説の中にプロットと共に
うまく融合させています。
あらすじの動きに合わせてそれらの文学の引用を最適に引き出してくる、これがユリシーズの持ち味の1つでも
あります。
おそらくジョイスは古今東西の文学の集大成をどうすればいいのか考えたと思います。

そして小説としての形式の上に1つの引用集というアイデアを浮かんだのではないか?と推測します。
だからやたら古典文学の引用が多い。
勿論これだけがユリシーズの愉しみではありませんが、1つの視点として持っていて良いと思います。

尚、映画ではジャン・リュック・ゴダールが「映画史」という1000もの古今東西の映画の引用を用いて
1つの映画に仕立てました。
20世紀の初めにジョイスが文学を20世紀にゴダールが映画を集大成を試みたのは何とも奥ゆかしい事では
ありませんか!