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ブレストの乱暴者 (河出文庫)

価格: ¥1,260
カテゴリ: 文庫
ブランド: 河出書房新社
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クレルの悲しみ ★★★★★
フランス語で「クレル」とはすなわち「乱暴」という意味で、「クレル・ド・ブレスト」はずばり「ブレストの乱暴者」と直訳されてよかったと思う。
さて、ストーリーだが、やはりジュネ、言語やレトリックにおいて実験的だ。50年前に書かれた小説だとはやや信じがたい。
クレルの生き様は愚かだが、どこか涙をそそわれる哀しみがそなわっている。己の愛情がどうしても相手に伝わらない・・・だからクレルは殺人を犯すのだ。
そして、殺人を犯したとして、クレルは救われるか・・・結局、殺人によっても、いや、どんなことであっても、クレルは救われない。
その厳然たる事実に打ちのめされた。恐ろしい小説だ。
なお、本作は、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーによって映画化されている。
傑作 ★★★★★
けた外れの湿り気。邪悪な言動。犯罪と交接と官能による糊塗。
同性愛はその最も頑健で最も無艶なコンテクストの中では賞賛さえされる。
このブレストの漠とした錨地から、ジュネは鋭いポエジーを引き出している。魂の絶望、死のオードを。
それはつらく、強く、ひびいています。