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幻の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 9-1))

価格: ¥987
カテゴリ: 文庫
ブランド: 早川書房
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これは傑作ですよ! ★★★★★
今で言うとミステリー小説の「24」ですわ。
初っぱなから引き込まれていくこと、間違い無しです!

今時のミステリー小説のたぐいとは、桁が違います。
騙されたと思って、読んでみてください!!
孤高の一冊 ★★★★★
うん...これはオブジェだね。。極上のサスペンスで細工された、魅惑という名の幻影の結晶。

身に覚えのない妻殺しの咎で死刑執行を待つばかりの男。唯一、彼の無罪を証明できるであろう幻の女を探し出すべく立ち上がった人々が
直面する奇々怪々にして不可解な出来事。そして秘められた驚きの真相。この魅力は、陽炎稲妻水の月。

常に開拓者であり挑戦者の姿勢を貫いたアイリッシュの真価が発揮された会心作だろう。
まだ読んでいない読者がうらやましい ★★★★★
 やはり名作である。
「やはり」というのはもはや今さら紹介するのもはばかれるくらい、ミステリーの古典として名の知れた作品であるからだ。ハヤカワミステリ文庫のミステリー・ハンドブックでも堂々の一位を獲得している。
 主人公スコット・ヘンダースンが、不機嫌に街をさまよっている場面から物語は始まる。彼は気晴らしに行きずりの女性と酒を飲み、そのまま別れる。しかし自宅に帰ると彼の悪妻マースラ・ヘンダースンが、スコットのネクタイによって首を絞められ殺害されていた。
 スコットは無実を主張するがアリバイがない。唯一の証人である「幻の女」は身元が分からず、だれに訊いてもそんな女はいなかったという不可解な返事がかえってくる。死刑を宣告されたスコットを救うべく、愛人と親友ロンバートが調査に乗り出すが……。
 江戸川乱歩が本作を日本に紹介した経緯は語り草になっている。すでに予約済みだった原書を横取りして読破し「新しい探偵小説あらわる。世界十傑に値す。直ちに訳すべし」と出版社に伝えたという。
 一口にミステリーといってもさまざまなジャンルがある。本格、アリバイ崩し、密室トリック、ハードボイルド、等々……。本作が全てのジャンルのファンを満足させるとは思わない。しかしながらこれほど見事な構成と鮮やかなどんでん返し、そして犯人の意外性を鑑みれば、第一位の座は当分動かないのではないだろうか。まだ読んでいないミステリ・ファンがいるとしたらうらやましい、そんな気持ちにさせる稀有な一冊である。
素晴らしい名作 ★★★★★
妻を殺された主人公の男が、妻殺しの犯人として逮捕されてしまい、死刑執行までにその男の親友が、主人公に代わって主人公のアリバイを証明できる唯一の証人(幻の女)を捜す話です。
結構昔の作品ですが古さを感じさせず、先が気になり非常に楽しめました。ミステリ好きな読者は妻殺しの犯人が分かってしまう人もいるでしょうが、私は全く犯人が分からず読んでいたので終盤の真相には驚きました。
江戸川乱歩も絶賛したという話なので、ミステリ好きな読者なら読んで損はしない作品だと思います。
「異議あり!検察官は陪審員を検察官の推定の元に誘導しています!」 ★★★★☆
かの江戸川乱歩氏が絶賛し、国内のベストテン常連の不滅の名作。

書き出しの「夜は若く…」は、当時の情景や主人公の前途多難な出来事を
予兆させるに十分に詩的。まず、書き出しが優れている。最初の数行で、
読み手を掴んで離さない。

主人公の友人が刑事の協力の下、証言者にアタリをつける中盤以降が秀逸です。
難を言えば、説明が回りくどい感じを受けますが、それは読者が「次の展開は
どうなる?」と、文字を追いながらも先を急いているからと感じました。
それだけ読者を読ませ込んで行くと言うことでしょうか。

また、時間が経過している様子を16・17・18章をひとまとめにすることで
成功しています。

他のレビューアーの方がおっしゃっている通り、古いミステリーに興味が注がれる
キッカケを与えてくれました。