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国家〈上〉 (岩波文庫)

価格: ¥4,910
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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読んだ後プラトン考察 ★★★★★


一般的にプラトンは理想主義者でマキャベリは現実主義者とみなされているね。
理想主義と現実主義は正反対の政治思想であるから、両者は正反対の政治思想の
持ち主といえばすみそうだな。

とはいえ、それでおしまいじゃ話が続かないね。曳地康はまだまだ語ります!
話を続けるためには、プラトン哲学の
中に現実主義的なものをみいだし、マキャベリの中にある理想主義的なものをみいだす
ことによって、両者の共通点を指摘することがおそらく近道になるだろう。

この本は入門にオススメだよ( ^▽^)σ
読み終え、気づくと知の遥かな高みに立っていた ★★★★★
一言でジャンルを説明すると、哲学書です。
・・・・・・・・

これだけで普通の人はまず読まないです。そりゃそうです、哲学と言ったらまず出てくる言葉が難しくて、言ってることも意味不明で、結局なにが言いたいのかさっぱりわからない。わかります、その気持ち。僕も高校生のときによくこんな本に手を出したな、と思います。

しかし、実はこの本は先ほど述べた哲学のイメージとまったく違うものです。まず第一に形式が会話文です。つまり劇を見ているような感じでどんどん話が進んでいきますし、言ってることも現代の日常会話とほとんど同じで、わかりやすいことこの上ないです。高校生でも全く問題なく読めるでしょう。中学生でも読めるかもしれません。

肝心の内容ですが、ずばり「今の(つまりギリシャ時代)政治はまったくなっとらん!我々哲学者が知恵を出し合えば素晴らしい国家を作り出すことができるはずだ。一から国家というものを、そして運営されるべき政治、教育、文化というものを定義していこうではないか!」・・・ということです。

この一から全て定義していく、という作業が延々と続くのか、と思われるかもしれませんが、さにあらず。これまで考えたこともなかったような斬新なアイデアが次々と披露され、徐々に彼らの(主にソクラテス)の考える素晴らしい国家というものが目の前に組みあがっていく様を眺めるという感じでしょうか。とにかく退屈せずに最後まで読めますし、国家とはなにかを自分なりに考えてしまいます。

いくら内容がよくても読みにくければつまらないと作品である、という僕のポリシーがありますが、この本は全く問題なく傑作であると言えるでしょう。この本が好きだと言えると、ちょっとかっこいい気もします(笑)
哲人ソクラテスの真髄! プラトン兄弟の敗走劇 ★★★★☆
ソクラテスの口を通して語られるプラトンの思想が、余すところなく開陳されている全篇が対話形式の書物です。

一見、題名の「国家」からして、国とは何か、政治や国家組織がどのように運営されるべきかといったことばかりのようですが、医者はどうあるべきかとか、船乗りはどうあるべきか、など私たち個人個人の生き方について、問われているような身近な実例の内容ばかりです。

ソクラテスの「さあー、それでは次に・・・」という話を展開させる時に使う常套句が、マイクを持った哲学実況解説のような臨場感を味わえました。

登場人物たちの個性もいろいろとあります。だいたい最後にはソクラテスが勝ちますが、次から次へと別の相手がソクラテスに挑む構成で、ソクラテスファンには安心の一冊。

ちなみに、プラトンの兄弟が結構登場しているとのことです。

哲学書の訳文としては、非常に読みやすい流れの文章です。

下巻は最後の方はやや難しいですが、巻末の図解付き注釈もあり助けになるので、上下巻ともに購入することをお薦めします。
極論のオンパレード ★★★★★
古典に対する偏見としてよくあるのが、「古典には、発表当時は画期的な主張だったかもしれないが、今日では常識化した陳腐なことが書いてある」というものだ。本書を読めば、そうした思い込みがいかに間違っているかが分かるだろう。

本書は、最初から最後まで極論のオンパレードである。「真実を見通す力を持ったのは哲学者(科学者)だけだ。だから国家は哲学者(科学者)が統治すべきだ」とか、「誰もが家族のように仲良くなれるよう、赤ん坊を肉親から引き離し、誰が誰の子供だか分らないようにすべきだ」とか、「フィクションの価値はもっぱら社会に与える影響の観点から評価されるべきだ。だから青少年に有害なフィクションは徹底的に取り締まるべきだ」とか、ともかく過激な主張が続く。もし誰かが同じ主張を今ブログに書いたら、炎上しそうなことばかりだ。約2400年前に書かれた本書だが、その論争性は当時も今も変わらない。だからこその古典なのだろう。

なお、本書を読む際は、「古典は一文一文を熟読吟味しなければならない」という思い込みも捨てるようにしたい。大部なので、そんなことをしたら途中で疲れてしまうだろう。少なくとも初読時は、小説のようにサラサラと読み進めたらよいと思う。幸い、藤沢令夫の訳は大変読みやすい。
人類の思索の歴史を知るのには役立つか ★★★☆☆
人類の思索の歴史を学ぶには良いと思う(表面的認識と実相・本質の認識を分解する考え方)。また、複雑化した現代政治を単純化して見る視点を提供してくれる面もある(民主制の必然的堕落など)。しかし、古い。新しい発見というものは無い。