伝記としてもユニーク
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南方熊楠の生涯を、丁度熊楠が紀州に戻った頃から始めます。
ロンドン時代もその後きっちり語られますが、紀州田辺で出会った
猫と会話を交わしながら物語は語られます。幽霊、魔女と、
出会う人々(?)もユニークですが柳田國男や天皇陛下など実際
に出会ったエピソードも描かれています。
とにかく面白い。思想方面に興味のある方にもおすすめですよ。
わかりやすく面白い
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南方熊楠といえば…粘菌の研究者?民俗学者?日本で始めてネイチャーに論文を乗せた人?どこでも反吐を吐く人?等など常人の思考範囲では捕らえられないところがある人です。
そういう沢山の顔を持った人物ですが、そこは流石の水木先生。熊楠像をとても鮮やかに描き出しています。
さらに何より面白い。熊楠に個人的興味がない人でも爆笑必至は間違いなし。
水木先生の作品なので「猫が言葉をしゃべりだす」や「幽霊とオナラで演奏会をする」などハチャメチャな記述がありますが、熊楠の場合、案外本当にやっていたのかもしれません。
水木ワールドに棲む熊楠
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南方熊楠の生涯が描かれていますが、八面六臂の
活躍ぶりや奔放さが水木しげるの妖怪の世界と
非常に適合するためか、本当にあった事と創作とが
分かちがたく編まれています。
熊楠の生涯と業績をもっと知りたくなる、
非常に面白い漫画です。
奔放に生きる
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水木しげるの描く人物伝シリーズの一つで長編に類する。自然科学者でありながら学歴がないばかりに国内では無名、しかし海外では「ネイチャー」誌に論文が載ったりして有名で、戦前、やはり自然科学者であられた昭和天皇のお耳に入り御進講をするというクライマックスが訪れる。
人生の大半を実家からの仕送りで生活し、好きな粘菌研究や神社合祀令に反対する運動などを行ってきた。晩年は弟と不仲になり絶縁状態、長男の発狂など決して明るいことばかりではなかったが、家の中では真っ裸で好きなことに熱中できたのは幸せだったろう。しかし、家族はたまらんかったろうなぁ〜。
幸福であったかどうかは、棺桶に足を突っ込むまでわからない
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~奇才、大巨人などと呼ばれる在野の大学者、熊楠。
しかし、彼のなんと破天荒であったことか。
中央のアカデミズムから自由であり、闊達な研究を進め、奔放に暮らす。
「粘菌の中に輪廻転生を見る」という日常が、熊楠の根幹を形成しているのでしょう。
熊楠の人間的な魅力が、水木の愛情溢れる精細なタッチによって、
数々のエピソードとともに浮き彫り~~にされていきます。
昼寝をしたりあぐらをかいたりする、妙に哲学的な猫楠。
ときに熊楠の客観性であったり、水木の解題者として登場する。
なお、部分的に生き生きとし過ぎているので"PG-15指定"といったところでしょうかね~
綺麗な本でしたまた利用したいと思います
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綺麗な本でした
また利用したいと思います