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韓非子 (中国の思想)

価格: ¥2,345
カテゴリ: 単行本
ブランド: 徳間書店
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このわかりやすさは感動に値する ★★★★☆
現代語訳がとにかく分かりやすい。難解なだけの用語を避け、中国の思想や古典の初心者でもわかるよう平たい言葉を用いて訳しており、読んでいて行き詰まるということがない。この時代の歴史的な背景や作中に登場する人物についても丁寧な解説が加えられていて、安心して読めるのが何よりの魅力だ。この手の「中国の昔の偉い人」の本というのは、読んでいるうちに眠気の波がドドーンと押し寄せてきて、読書開始10分後には船を漕ぎ、30分もする頃にはすっかり夢の世界へ旅立って……ということも少なくはないのだが、これぐらい分かりやすく魅力的な現代語訳をつけてくれるとその心配もない。非情の書、という帯に書かれたコピーの通り、冷徹な帝王学について述べられた本ではあるが、豊富な説話と魅力的な語り口は娯楽の為に読んでも充分に楽しめる。他の方のレビューにも書かれている通り、完訳でないのだけが残念。
抄訳であることが欠点 ★★★★☆
 この思想は冷徹と言われる。しかし、韓非が国を良くしたいと考えたからこそ冷徹に現実を見つめたのであり、その冷徹な現実主義こそが儒家との違いで彼が儒家を嫌悪した理由であろう。
 現実問題として清廉潔白な人格と並外れた知性を併せ持つ人物などほとんど居ない。ならばその人物個人に依存した政治はその人物の退任と共に弱体化する。韓非の時代であれば隣国に併合されるという事態は現実的な問題であり政治の安定はまさに死活問題であったと言えよう。それに対する韓非の対応策が法と術による統治であり、その理論は組織論の官僚制と共通する点が多く現代においても十分通用する理論である。
 だからこそ完訳でないことが惜しい。