しかし初読後、2度目に読むとなぜか酷く暗い気持ちになります。これは、おそらく全体を覆う暗い雰囲気に毒されるためなのでしょう。
個々の表現、描写は、現在のホラー小説に比べれば確かに怖くはないかもしれません。
しかし、その根元にある暗黒は、なんとも読者を暗澹たる気分にさせます。その理由は何なのか?これは、この本を読んだ個々人が判断するしかないことなのかもしれません。
いずれにせよ、少々、読み通しにくいことは確かですが、読書好きならば一読か、できれば「二読」をおすすめします。