学力が上がる16か条、会話力がつく13か条、自分でできる力を育てる12か条の合計41か条からなり、どれもが今すぐ家庭で実践できそうなことばかり。「翌日の時間割は自分でそろえさせる」「食事のときはテレビを消す」「机の上を親が片づけない」など、かつてはどこの家庭でもあたりまえの「しつけ」だったような項目が多い。一方で、「習い事が多くても週3日を限度に」「出張先から子供に電話をかける」「運動会で我が子をビデオで追いかけ回さない」など、いまどきの家庭ならではへのアドバイスも。
印象に残ったのが、「親子で週1回は図書館へ行く」「『子供が一人でいる時間』をつくる」などの項目。子どものファッションや「見た目の学力」など、表面に出やすいところでは過干渉になるかと思えば、子どもの内面など大切なところには放任になりがちな親に警鐘を鳴らしているように感じる。
「我が子と存分に向き合える時間は意外に短く、しかも後から振り返れば家族の黄金期なのです」と著者が言うように、子どもはあっという間に親から離れていく。今、わが子と向き合う大切さを再確認できる1冊だ。(町場キリコ)