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ユニオン・クラブ綺談 (創元推理文庫)

価格: ¥945
カテゴリ: 文庫
ブランド: 東京創元社
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珠玉のパズル・ストーリー ★★★★★
アシモフの「黒後家蜘蛛の会」シリーズを読んでる人なら、この「ユニオン・クラブ綺談」も読むべき。逆もしかり。

本書では、ユニオン・クラブに集まった3人が談話をしていると、居眠りをしていたはずのグリズウォルド翁が目を覚まして、なぞ解きを含んだ昔語りを始めるというパターンの1編10ページ前後の短編集。
タネ明かしの前に空白の数行があって、読者も答えが出る前に一緒に考えることができるようになっている。

アシモフらしく相変わらずのこじつけめいたものもあるが、「黒後家蜘蛛の会」に比べると、謎ときは比較的簡単になっていて、いくつかは答えることができたし、なるほどと膝を打つものもあった。
非常におもしろかった。
パズルもの、ミステリーものが好きな方は是非。
パズル・ミステリ ★★★★☆
黒後家雲シリーズの途中から始まった連作短編集だが、こちらも
続編が出る予定ながら1冊しか発行されずじまいになってしまった。
物静かで控えめ、そして有能な給仕であるヘンリーが主役の黒後家に対し、
こちらの探偵役グリズウォルド正反対ともいえる性格に描かれている。
年齢もほかに登場するメンバーより上なら態度も大。

ストーリー自体は、登場人物が雑談に花を咲かせたり、
それぞれの推理を披露するといった場面がないため1篇が短く、
どちらかというと問題提起と回答ちいうパズル・ストーリーになっている。

グリズウォルド・マジック ★★★☆☆
ユニオン・クラブにいつもの三人が集まり話しに花を咲かせていると、安楽椅子でうたた寝をしていたように見えた老人が目を覚まして自分の手柄話をはじめだす、といった趣向の30編がおさめられた短編集。

この老人グリズウォルド、自称「人に安心感を与えるどっしりとした風貌と態度ふるまい、目に宿る隠そうとしても隠せない知性の輝き」を持つ人物、相手を見下したような言葉を交えながら話しを進めていく。この話しがいつも尻切れトンボ、「わしは犯人をつかまえた」「わしは暗号を解読した」で終ってしまい、どうやってつかまえたか、どうやって解読したかは言わないままで、また眠りに戻ろうとする。聞いていた三人があわてて説明を求めると、「何だ、わからなかったのか!」「もう気が付いたとおも!ったがな」などとイヤらしいことを言いながら説明をはじめる…。
知り合いや友人にはしたくない、なかなかイイ性格の爺さんなんです。なのにまた次の話を聞きたくなる。恐るべし、グリズウォルド・マジック!