あるべきリーダーの姿
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リーダーのあるべき姿について、Will、Can、Mustという3つの要素の関係性を、まずWill(強い思い)があって、それを実行するためのCan(能力開発)、結果としてMust(組織のミッション、社会の要請)を満たすこととなるという構図で捉えた点は、非常に新鮮であり納得感がありました。人によって意味づけが多様であるリーダー像は、ややもすると、企業の枠内でのあり方を論じられることも多く、そういった点では自ずと、Mustに引っ張られた姿(本書では、それはマネージャーとしている)で捉えられがちでした。
また、企業の人材育成の観点で、CanはWill実現のための手段であるという見方は、新しい視点を与えてくれました。いわゆる自己研鑽は、あくまで必要なときに、必要な学習を行うことが効果的であると私は考えていましたが、それは即ちMustに導かれた考え方だったんだなと気づきました。
本書は、管理職に就いたばかりの人、もうすぐそういった立場に就く人はもちろんのこと、企業の人材戦略を改めて見つめ直すという意味で、人事部門にかかわる全ての人にもぜひ読んでいただきたいと思います。
腹落ち感120%のリーダーシップ本
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誰もが、「こういうリーダーについていきたい!」もしくは「こういうリーダーでありたい」と
素直に思える一冊。数あるリーダーシップ本の中で、最高の一冊だと思う。
1章から5章までの構成が読み手の欲求とぴったり合致している。
読み進んでいくうちに沸いてくる疑問に、次の章で答えられているという展開
になっていた為、息をつく暇も無い感覚で読み進むことができた。
もちろん、コンテンツも内容が濃く、ともすれば一般論に陥りやすいテーマが
事例を多用される事で身近なこととしてイメージできた。と共に平易な言葉を
多く活用され、リーダーシップについて初めて読む人にも充分理解できるように
配慮されていた。
特に以下の点が印象に残った。
1章・2章では、改めてWILLを基軸としたビジョンの重要性を整理する事ができた。
ただ、P42の「結果としてリーダーになる」というくだりには「はっ!」とさせられるものがあった。
3章はWILLが基軸になってCAN、MUSTにつながるという「流れ」が重要である事が理解できた。
WILLを中心に考えると、CAN、MUSTの必要性も腹落ちするだけでなく
フォロワー(部下やメンバー)への説明も理にかない、納得感が高まるように思う。
4章は、多くの方が悩みぬいている事に対する視座になっていた。
具体的な方法論の記述は私にとって、天からの贈り物のように感じる事ができた。
著者に感謝したい。
5章は、周りを巻き込む方法論としてエンパワーメントの効用と運用面での注意点が具体的に
記述されている。実践を多く経験してきたであろう著者からの視座は納得感があった。
最強のリーダーシップ書籍
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この4月から役職につく私にとって、今のリーダーに何が必要なのかが、この本を通じて整理ができました。
また、この本を何度も読み返すことで、これからのリーダーには「ゆるぎないビジョン」を持つことが大切であること、またその重要性を改めて感じます。
また、「なぜ今このようなリーダーが必要なのか」という背景が、しっかり書かれているので、すごく腹落ちします。
生涯のバイブルにすべき1冊ですね。