6人はわなにはめられた
★★★★★
6人の超能力者が
能力ゆえにはめられてしまうお話。
ただ1人に関してはちょっと「わけあり」ではありますが。
そしてもう1人は…
独特の文章で進みますが、
読みやすいほうです。
むしろその独特な文章が
どことなく漂う「虚無感」を
よりいっそう出してくれています。
そしてブギーポップは…
割かし登場は少ないほうです。
ほんの少し、といってもいいでしょう。
何せメインは彼ら超能力人たちなのですから。
しかし、凪といいブギーポップといい
かっこいいねぇ。
予想外に良かった
★★★★☆
「ブギーポップ」シリーズといえば現在の「セカイ系」などと呼ばれる
作品群の源流となった作品として有名です。
ラノベに疎い私はそういう評判を聞いてなんとなく
「セカイ系ってエヴァとか?やたら主人公が衒学的なセリフで人生嘆いてみたりする、暗めの話なんだな」
と思って敬遠していたのですが、読んでみて予想外の面白さに驚きました。
まあわりと衒学的だし作品の雰囲気も決して明るいとは言えないですが(^^;)
しかしこの巻は本当に面白かった!
それぞれ別のごく些細な未来予知の能力(未来に嗅ぐ匂いを感じる、など)
を持った男女6人がある時集まって探偵のようなことを始める、
っていう設定もいいし、彼らがお互いに本当の素性を秘密にしていて、
語り手を変えて話が進むうちに、一つずつそれが明らかになる、
という仕掛けも面白かった。
「日常なんとなく付き合っていた、はっきり友人とも言えないような
仲間たちと過ごす時間が、実は黄金のようにかけがえの無いものだった」
というテーマが感じられるラストは悲しいですが爽やかです。
最後にもうちょっと余韻が欲しかった気もしますが、
読後はけして暗い気分にはならない、いい話です。
んー、消化不良
★★★☆☆
ライトノベルを概観するために、メジャーを制覇しようとハルヒ→滝本竜彦と読んで次に選んだのがこれ。正直、ミスチョイスでした。
本編の重要キャラクターの導入部みたいな作りで、これが著者のいつものスタイルなのかどうなのかはわからないけど、淡々としすぎてる。キトというキャラクターが表舞台に出て来るにはこれだけのいきさつがあったんだ、という説明をするために書かれた、そんな小説。
ブギーポップシリーズを読み始めるには、違うものから始めたほうがいいんでしょうね、多分。
思い出しては読み返す
★★★★★
隠したいことの一つや二つプライベートと言っては見るが
恥ずかしいとか情けないとかむしろそういう感情面や
物語の中で蠢く機関による制限とそれを越える葛藤とか
集まった意味と それぞれの意味 とか
本とは互いによく知らない、だけれどそのメンバーでしか分かり合えない繋がり
頼りない関係と思いつきの行動
いつでも静かに地中を伝っていくような、
時折耳を劈く雷鳴のようなテンポが素敵なBPシリーズなのですが
中でも「パンドラ」は不意に思い出して読み返したくなるときが有ります。
誰が欠けても成し得なかった
最後のやりとりに至る膨大な軌跡もごく僅かなものでしかない
その刹那性というか
重たいものをずっしりと残しつつ通り抜けていく風のようなED
隠して閉じていたものを
開いて暴いて晒して閉じていた眼も開けて
ナニが残ったのか
ささやかで切ない出会いと時間をくれた作品だと思います。
個人的には大好きです。
(最後まで説明にならず済みません・・・;)
共感しがたいジュブナイル('-,_ω-`)プッ
★★★☆☆
人とは違った能力を持つ六人がひょんなことから出会って事件に巻き込まれていくお話。
えーと、地味ですね。主要の登場人物が全員普通っぽいのがその理由なのかもしれません。一応前回のイマジネーターみたいな雰囲気はありますが、弱いです。ジュブナイル小説として定評があるらしいのですが、自分には合いませんでした。少年少女の心情の書き方も下手糞に見えてしまって、ジュブナイルとしては中途半端な感が残りました。('-,_ω-`)プッ