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白夜 (角川文庫クラシックス)

価格: ¥340
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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ドストエフスキーのロマン性・夢幻性が味わえる貴重な作品 ★★★★☆
ペテルブルクに住む孤独で夢想家の青年が味合う過酷な恋愛体験を幻想的な雰囲気の中で綴った異色中編。青年は作中で名前を与えられず、職業も明記されない。物語は青年がある晩、涙ぐむ娘ナースチェンカと出会う所から始まる。

ナースチェンカは下宿屋を営む祖母に縛られた生活を送っていたが、ある間借り人に恋する。モスクワに行っていた間借り人の帰りをナースチェンカは待っていたのだが、約束の日に姿を見せずに、不安と焦りに苛まれていたのだ。青年はナースチェンカに一目惚れするが、飽くまで同情者として接し、柄にも無く長広舌を振るう。この辺はドストエフスキーの独壇場で、夢、幸福、人生と言ったロマンが縷々と語られる。

ナースチェンカは予め青年に「私に恋をしないで」と釘を刺して置いた上で青年と交際をするのだが、次第に打ち解け上述の様な事情を打明ける。そして諦めから、青年を愛していると告白するのだが...。

二人が遭う夜の天気が物語の展開を暗示する趣向が面白い。結末に作者の女性観が出ていると感じるのは私だけではあるまい。そして、それに対する青年の恋愛観・幸福感は余りにも理想主義的に感じるが、「感傷的ロマン」と副題に明記している以上、作者も承知の上なのであろう。ドストエフスキーのロマン性・夢幻性が味わえる貴重な作品。
まぁ、普通な・・・小説でしょうか。 ★★★☆☆
文豪の短編。

セリフが長いとことか、やたら、主人公が独白したりとか、いかにもドストエフスキーだなぁ・・・って感じの作品でした。

この人の作品って、(そんなにセリフを書く必要あるのかなぁ?)っていう位、セリフが無駄に長いですよね。

それは、さておき。
内容は、これといった友人のいない孤独な主人公と、とある男性を一途に待ち続ける女性の二人が織り成す、悲恋のラヴ・ストーリー。(ベタな表現・・・ですけど。)

しかし、ラストの彼女の行動は・・・(そりゃ、ないよぉ〜)って思っちゃいました(笑
女性の図太さがよく表現されているって言えば、良いのでしょうが・・・。


気がつくとそこに ★★★★☆
短いお話でテンポもよく、切ない恋の物語であっという間に読めたのですが、読後にじわじわと来ました。怖い・・・これは怖い。ふと主人公の気持ちを想い出すと、うわぁ・・・やっぱりドストエフスキイ凄い・・と思ってしまいました。主人公が現実に立ち戻る瞬間・・・。妄想から目が覚めたとき、そこに現れる現実。読後、ずいぶんたってからこれほど衝撃が来るとは思いませんでした。妄想から覚めたとき、自分は老いているのだと、そんな厳しい現実を教えてくれた本でした。ドストエフスキー凄いです。
ドストエフスキー作品の中では一番好きなものです ★★★★★
この小説を読んだのは中学生の時ですが、長編小説を読むのは少し苦痛に感じることはある自分でも、この短編作品は惹きつけられて最後まで読み切れました。昨今は病気や死や中絶などをちりばめた、ともすれば軽いノリでお涙頂戴の薄っぺらい恋愛小説がベストセラーとなりやすい中、ドロドロした展開に頼らない素直な自然な感性で綴られた作品を味わえる機会は減っているだけに、この作品はとても貴重な佳作だと思います。
マストロヤンニのカバー復活を! ★★★★★
小沼文彦訳ドストエフスキーでは、本書と岩波文庫の『二重人格』(通常は『分身』)が文庫現役版として健在だ。
この『白夜』のほうは、でき得れば昔に出ていたヴィスコンティの映画化によるマルチェロ・マストロヤンニが表紙を飾るバージョンで再版していただきたい。