守るべき絆というのは、社会の常識に押し付けられるものではなく、自分の体験と知識で培うもの
★★★★★
夕梨はどこにでもいる普通の中学生の女の子。
ボーイフレンドとのファーストキッスも体験し、
明るく楽しい高校生活に夢を馳せる。
ところが、ユーリはタイムスリップ!
古代ヒッタイト帝国の守り神イシュタルとして召還されてしまうのです!
過去の世界で生き抜くためにユーリはイシュタルとして戦う。
イシュタルとして軍隊を指揮するうちに、
ヒッタイト帝国萌えとして目覚めたユーリは、
日本国民であることを捨て、過去の世界に骨を埋める決心をする。
日本でのボーイフレンドとのラブラブな高校生活なんてイラネ。
親兄弟もイラネ。
新兵器鉄剣を開発したヒッタイト帝国マンセー!
私は戦の神イシュタル、無敵の鉄剣部隊を率いて世界を征服よ!
という話です。(ちょっと違うw)
私が篠原千絵を好きなのは、
彼女の漫画は矮小な愛を否定するからである。
男女の愛も家族愛も篠原千絵の世界ではほとんど無意味である。
というか、この作品では主人公の家族への想いは自然消滅するが、
親兄弟同士で戦う作品の方が多いよな。
家族はどうでもいい存在か、もしくは自分の敵なのである。
守るべき絆というのは、社会の常識に押し付けられるものではなく、
自分の体験と知識で培うものなのである。
守るべきものは他人から押し付けられるものであってはならない。
ユーリはくだらねぇ現代日本を捨て、素晴らしきヒッタイト帝国の為に戦った。
君は何を守る為に戦う?
待ちうける何重もの罠
★★★★★
カイル皇子に息子がいれば皇太后の息子ジュダが帝位につく余地はなくなってしまう。なのに、何故皇太后は隠し子をでっち上げたのか?皇太后の動きを探りたいものの、カタパの一件もありカイルに『今度こそ大人しくしとけよ。』いわれたユーリ。彼女にかわって女官ウルスラが密かに皇太后を探り、皇太后の企みの手がかりとなるものを手に入れてきた。ユーリは皇太后の企みを阻止しようとするが、逆に皇太后の罠にはまってしまう。皇太后の真の企みとは?狙いはカイル?それともユーリ?それとも、、、? 自分と皇子には叶えられない『好きな人と幸せになること』を他の人が叶えられるように、ウルスラとカッシュの恋愛を後押ししたユーリ。けれど、当の本人はまた皇子と別れなくてはならない状況に。別れ際のラブシーンは離れたくないのに離れなければいけない二人の感情がひしひしと表れて必見です。その時のカイルの台詞が好きです。ホントに二人は愛で溢れています。内容もハラハラ、ドキドキ。