入門書〜中級までのレベルで、やや物足りなかったので、★★★★としました・・が、英単語のイメージを掘り下げて説明してくれていて、とてもわかりやすい参考書でした。前置詞が苦手な人の助けになるんじゃないでしょうか?

英単語のイメージから詳しく解説してくれる、田中節満載の良書です。

前置詞は様々な用法があり文法書だけでは今一つ理解が難しいところです
前置詞本の中にはコアイメージが的確でなかったり抽象的であったり、
また細分化された用法の分析の過程でコアイメージからのトレースが
困難になっているものも多く見られます　　
これでは結局個別の用法暗記となってしまいます

本書は類書に比べコアイメージの的確さ（図・イラスト付）と、
その変形過程のイメージのし易さという点が圧倒的にわかりやすいです
各用法の例文でわかりにくい部分にはワンポイントの解説があり
コアイメージからの変形イメージをサポートしてくれています
本書に無い他の用例に出会ったとしても自力でトレースが可能となる
応用力がつきます

フレンドリーな本で中高生から社会人まで誰にでもオススメできる本です

今までの英語学習において前置詞については、正直意味を覚えているだけで
前置詞自身の持つイメージを全く捕らえていませんでした。
よって、前置詞を正しく使えず、描写が上手く出来ませんでした。
この本には、前置詞のイメージを掴みやすくする為に、図が載っていて
その図を見ると、それぞれの前置詞が表している内容が明確になります。
今まで向き合って来なかった前置詞ですが、その図を見る事によって
自分の頭の中が少し整理されました。
ここでは全ての前置詞が取り上げられている訳ではなかったので、この本の続編も発行し
全ての前置詞について説明して頂きたいです。

「英単語ネットワーク〈前置詞編〉」を新装改訂し、ＣＤブック化したものです。（ＣＤ収録時間は４７分）「話せる英単語ネットワーク 動詞編」の姉妹書です。

【内容】1 基本(AT/IN/ON/OFF)、2 上下(UP DOWN/OVER/ABOVE/BEYOND/UNDER/BELOW)、3 前後左右(FRONT/BACK/BEHIND/LEFT/RIGHT)、4 周辺(BY/NEAR/BESIDE/NEXT TO/ABOUT/AROUND)、5 経路・移動(ACROSS/THROUGH/ALONG)、6 同伴・所属(WITH/AGAINST/OF)、7 方向・目的(TO/FOR)、動詞イディオム集
(注：上記以外の前置詞・副詞は章末コラムで補足説明あり)

基本的には「イメージでわかる単語帳」(or 類書「英単語イメージハンドブック」)の前置詞の解説を、もっと詳細に行った内容になっています。コアイメージに基づいて各前置詞の類似点・相違点について簡潔明瞭に説明されており、動詞との組み合わせで生じるニュアンスの差も良く分かるように配慮されています。「文法がわかれば英語はわかる!」(NHKテレビ「新感覚☆わかる使える英文法」(2007年4月〜9月放送/2008年10月〜2009年3月再放送のテキスト))でも、本書のような前置詞のイメージはよく言及されますので、併読すると英文法のイメージについてより一層理解が深まると思います。日本語を介することなく、頭に浮かんだイメージから直接英語が話せるようになるためにも、田中先生のようなアプローチは大変参考になります。

　前置詞というのは、伝統的な辞書や文法書の記述・定義ではなかなか扱いづらいところがあり、説明が膨大になり、「例外」も多くなり、学習者を困らせる傾向にあった。上級学習者や英語指導者は経験的な「イメージ」を持つことがあったが、これを学習者に伝達することもやや難しいところがあった。
　こういった問題に対し、認知言語学・認知意味論が、前置詞のイメージと意味的ネットワークを体系的・明示的に示すことを可能にしてくれた。一対一の訳をひたすら丸暗記せず、本質的に理解することができる。図と例文をともなった本書は、前置詞・副詞のイメージを習得し、またコミュニケーションの場において的確に活用するための力強い助けだといえる。