インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

東京―忘却の昭和三〇年代

価格: ¥2,625
カテゴリ: 単行本
ブランド: 河出書房新社
Amazon.co.jpで確認
カメラマン金子桂三が撮りためた懐かしい東京の写真集です ★★★★☆
日本の縮図とも言うべき東京の昭和30年代の姿を収めた写真集です。映画「三丁目の夕日」のヒットでこの時代が脚光を浴びています。温かい人間関係のある光景、郷愁を誘う景観、ノスタルジーを感じさせる世界が現代人にとってユートピアのように持てはやされました。半世紀前というのは遥か昔と言えますね。「忘却の東京」「消えた下町」という章立てがその持つ意味を明確に表わしています。

記憶というものは少しずつ変質していきます。まして過去は美しいベールをまとって定着するわけで、実際の当時の写真を見るとけっして美しいものでもありませんし、かと言って劣悪なものでもなく、その実像をしっかりと見たいと思ってこの写真集を眺めています。

浅草、銀座、有楽町、羽田などの写真を眺めていますと、現代と全く景観が変化したところもありますし、変わっていないところもあります。人の姿も大きく変貌したようにも見えますし、現代とあまり変わっていないとも言えるでしょう。

世の動きの早さの中で、半世紀前の光景はある種の浦島太郎的な色彩を帯びて提示されます。当時を知らない若い世代の方にとっては奇異に映るかも知れません。見知らぬ街を眺めるエトランゼの視点にもつながるでしょう。当時は単なるスナップ写真だったのが時の経過とともに値打ちが出てきて、当時をしるよすがとなっていきます。

戦後の混乱期を引きずりながら、高度成長の波の到来を感じながら必死に生きた昭和30年代の庶民の生活振りを本写真集で再確認してほしいと願っています。