日本全国を食べる
★★☆☆☆
著者は「日本の食材」という観点から多くの著作を発表している人物。
本書では、北海道から沖縄まで、各地の「食」を体験してまわっている。
たとえば、南富良野ラーメンでは水に注目し、茨城那珂町の干し芋では天日にこだわり、和歌山のなれずしでは本慣れに挑戦し、佐賀の新玉葱ではお袋の味に思いをはせるといった具合だ。
それなりに面白いし美味しそうなのだが、もとが雑誌連載だったためか、いずれも見開き二頁という短さにまとめられてしまっている。読んでいて物足りないし、写真やイラストなしに文章だけというのも味気ない。
かなり不満の残る本であった。