個人的には、バズ・ラルマンのディカプリオ版と、ゼッフィレリのオリビア・
ハッセー版の映画を観たけれども、改めて原作を読むと、名セリフも多く、
卑猥な表現もあったり、神による種明かしがあったりして、新発見が多か
った。
翻訳は、ややわかりにくいところもあるが、言葉遊びなどもうまく訳されて
いる。字体やレイアウトもすっきりして読みやすい。最後に、作品に関する
基本的な解説と文献リストが載っている。
ただ、シェイクスピアらしい詩を訳したために、日本語でもいまいち解りにくい表現はあるが、「シェイクスピア」のロミオとジュリエットを日本語で読むのには多少難しい表現でも良いと思う。
台詞の口調も登場人物らしさが出ていると思うし、話を知っている人が読めば面白いと思う。けれど、ロミオとジュリエットを全く初めて読むのであれば、少々わかりにくいかも知れない。