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悪魔くん千年王国 (ちくま文庫)

価格: ¥1,080
カテゴリ: 文庫
ブランド: 筑摩書房
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貸本版は失敗作 ★★☆☆☆
子どものときにリアルタイムでTVの実写版と週刊誌連載に接していたが、貸本版は知らなかった。今回読んでみて「エロイムエッサイム」も「魔法陣」もここでは特に大きな意味はない。物語は大天才で精神的異能児「悪魔くん」が理想郷「千年王国」を築こうとして挫折する話なのだが、長すぎて読むのがつらかった。特に前半ゆっくり進みすぎで投げ出したくなるし、登場人物が多すぎてわかりにくい。呪医フラン・ネールは途中から全く姿を現さなくなる。著者の貧乏漫画家時代の怨念のようなものは伝わってくるが、貸本版は失敗で途中で打ち切りになったのはやむを得なかったと思う。
おもしろいとは言い難いが、いろいろ考えさせられる ★★★★☆
NHKのドラマ「ゲゲゲの女房」に触発されて、「悪魔くん」を読んでみたくなった。だが「悪魔くん」にはいくつか種類がある。同じちくま文庫の「悪魔くん」はTV放送向けにリライトされたもので、本書は水木しげるが最初に書いたオリジナルに限りなく近いものらしい。
”悪魔くん”の異名を持つ少年が、悪魔の助けを借りて、良き目的を達成しようとする…というモチーフは共通である。だが、本書オリジナル版は理想の千年王国を実現しようとするのに対し、TVリライト版は悪い妖怪を退治するという、事実上全く別の話になっている。いろいろ事情はあるのだろうが、全く別の話が同じ「悪魔くん」のタイトルで出されているのは、知らない人間にとっては実にややこしい。何とかならないのだろうか。

前置きが長くなったが、少なくとも本書は、主人公に”悪魔くん”の名に見合うだけのインパクトがある分、TVリライト版よりずっとましだと思う。内容的にも、おもしろいかどうかは微妙だが、インパクトがあるのは確かである。
本書で最も強く感じたのは、悪魔の恐ろしさである。本書に登場する悪魔は、外見はパッとせず、能力的にも大した事はないのだが、実に不気味で、背筋がぞっとする。どう恐ろしいかはネタバレになるので書けないが、まさに”悪魔的”である。悪魔は決して人を幸せにはしない、だからこそ悪魔なのだ。たとえどんな崇高な目的のためでも、悪魔の助けを借りてはいけない。”目的は手段を正当化する”マキャベリ的な手法は、ある程度までは支持するが、やはり限度がある、越えてはならない一線がある…とつくづく感じた次第である。
また、悪魔くんの理想にも共感できない。貧困や戦争のない社会、すべての人が平等で幸せな社会は、理想のように見えて、全然理想だとは思わない。社会主義の失敗が良い例だと思う。『(悪魔くんは)地球の色を塗り替えるのにいそがしい。同じ色一色に塗りつぶそうという味気ない考えだよ』と悪魔がコメントしている。イヤな悪魔だが、このセリフだけは言い得て妙だと思う。
以上、主人公の手段はもちろん、目的にも共感できなかったので、手放しでおもしろかったとは言い難い。だが、いろいろ考えさせられるところのある、奥の深い話だと思った。
寛大な夢を一緒に! ★★★★★
悪魔くん歴代最大の寛大なユートピアを、この目で確かめて見ませんか? 今、貴方の目の前で、夢が実現する!
貸本版悪魔くんのリメイク ★★★★☆
貸本版悪魔くんのリメイク作
マガジン版とは大きく設定が異なります

貸本版では、使徒が揃いませんでした
しかし、本作では十二人全員が揃います

世界統一・平等社会「千年王国」の樹立という壮大な計画
悪魔を召喚し、計画を果たそうとする悪魔くん
悪魔くんは裏切りにより志半ばで倒れる
しかし、悪魔くんは復活を遂げるのであった

救世主の名が「悪魔」くんとは、なんとも皮肉な名前であろうか
個人的には、貸本版の悪魔くんが一番好きです
そして、そのリメイク版の本作もそれに準じて好きだ
そんなにすごいか? ★★☆☆☆
あらすじを読んで面白そうだと思ったのだが、そんなには面白くなかった。悪魔くんがほとんど苦労をしないからか。終盤がなげやりな感じがする。
家獣とか八仙がらみの話は魅力あるんだけどなあ。