烏森の謎
★★★★☆
烏森の力は、地下にある祠に殿様の魂が祀られていることに関係があります。
その祠は結界で封じられているのですが誰が結界を張ったのか全て謎です。
ウロ神の寝床の修復も不思議なhなしですが、白羽児(体を小さな羽根に
分化し操ります)との戦いは息をのむ迫力です。
ドーナツ大好き!!ウロ様
★★★★★
◆〈ウロ様〉編
▼あらすじ
「烏森って一体なんなんだ?」
烏森を永遠に封印することを決意した良守だが、
そもそも烏森について、ほとんど何も知らないことに気づく。
そんな時、土地神であるウロ様が良守の前に現れ、
無色沼の奥底にある“神の寝床”の修復を依頼してくる。
▼感想
ウロ様が語る烏森の「真実」に驚きを隠せない良守。
まだまだ烏森には、良守の知らない秘密が隠されていそうです。
良守が無色沼を脱出するシーンは圧巻。
虚無に取り込まれそうになる良守にさし伸ばされた一筋の「光」―。
抑制された表現で、神の領域の不可侵性、
時音への良守の強い想いが見事に描かれています。
◆〈利守の日々〉編
▼あらすじ
利守のクラスメイトが、祖父と父が不在の墨村家に来ることに。
あまり家で暴れて欲しくない利守は、軽い「嘘」を―。
▼感想
今回は、“昼の日常”編。
こうしたエピソードでしっかり生活感を出し、
“夜の戦闘”と対比させるのも『結界師』の魅力です。
◆〈VS白羽児戦〉
▼あらすじ
三つ子の妖・白羽児が烏森に現れ、良守と時音に襲い掛かる。
合体することでより強大な力を発揮する白羽児に、
良守たちはいかに立ち向かうのか?
そして、その戦闘を秘かに観察する者の姿が―!?
▼感想
烏森の力を狙う、謎の組織の存在がほのめかされる話。
今回の戦闘では、良守・時音それぞれの成長に加え、
二人のなんだかんだで息の合ったコンビネーションが描かれ、楽しめます。
ウロ様と烏森
★★★★★
神様(なのかな)のウロ様登場。
昼間の学園で、食べ物を食べつくし、墨村家へとやってきます。
ウロ様の寝床の修復が、結界師の仕事!?
何故なのか。ほんの少ししか語られませんが、烏森にいたウロ様に寝床を用意して
烏森を譲ってもらった人間がいたとか。どういう理由で、烏森がその人間には必要
だったのかは語られません。また間開祖なのかも不明です。
ただ、良守が聞いている伝承とは、異なっています。その矛盾から、良守も探りを
入れますが、不明なことばかりです。
そんな中で、良守は謎な力の片鱗を見せます。「兄貴の使ってた方のがわかりやす
いかな」なんて思いながら、自然と体をつつむオーラの正体は何なのでしょうか。
祖父の言う、結界術と間流の違いも謎です。
これから、序々に謎が解き明かされていくのでしょうか。
そんな良守をおいて、烏森と取り巻く環境は変わっていきます。
今までの、流れ着いてきた妖とは、趣きの違う三体の妖と、一人の人間。
別の次元の事件の予感です。
どこか淡々としてる。
★★★★☆
ウロ様の話、好きです。
一瞬、ゾクッとしました。
かと言って、とくに誇張するわけでもなく。常にどこか淡々としてます。
作者が淡々としているから(?)ですかね。
その淡々した雰囲気がすきです。
主人公も時々、何かがスッと冷めるように、とても静かになるので、(口調とか表情も含め)、
そのギャップが好きです。テンション高い時は、すごく高いんですけど。(べつに熱血とかではないんですが)
・・・物語はパッと見、「定型」に見えます。でも実はそうじゃない所が好きです。
それと、あまりにもサラッ描かれていて、分かりにくいですが、(やたら誉めたり、解説(ナレーション?)するキャラもいないので・・・いや、いたらヤダけど、そういう漫画あるし)
戦闘の仕方が、普通に現実的に頭が良いです。(普通に現実的って何だ)
・・・機転が利くというか。あまり漫画王道(?)のようにはなりません。ご都合主義もありません。
力の弱いキャラが、力の強いキャラ相手に機転でパッと出し抜いたりもします。
オチとかも、何か常にどこか予想を外します。
先が分らない話は、読んでいて楽しいです。作者にも分らないらしいですけど。(笑)
ただ個人的には、戦闘シーンにもう少し凄味というか、重さというか、迫力があったらな、とは思います。
でも、面白いものは面白い!書店で、男の子や女の子がすごい集中してガン見してたり、会社員っぽい男の人がサッと買っていくのを見かけると、ちょっと嬉しくなります。
後の方の巻になればなるほど、面白くなるので、読んでみても損はないと思います。
でもやっぱり、どこか淡々としてますけど。
「おまえがちゃんと戻って来れるようにな!」
★★★★☆
烏森を封印する決意をした良守。
今までなら、ただただ夜の学校を奔走しながら、時音を守る事ばかり考えていましたが…。
5巻では「烏森とはなんなのか?」「間流とは?」―と、一所懸命調べまわってます。時音を巻き込みたくなくて、そっけない態度ばかりな良守。急に様子が変わった良守が気になる時音。何かくやしい。だけどなんで??と、自分自身にも疑問を抱いてるようで、時音も今回はちょっと不安定(^^;)
「ウロ様編」では土地神ウロ様(これが、めちゃめちゃ可愛い…)と良守の触れ合いが、非常〜に微笑ましい。かと思えば、「神の領域」での一件はゾクリとしました。今までなんだかんだで絶体絶命の危機にまでおちいった事の無い主人公・良守。さすがに神には…(苦笑)なにもかも闇に飲まれて、わけが分からなくなる良守を、地上に引き上げてくれたもの―
良守の中の、時音の存在。そして繁守じいちゃんとの絆が見えて、感動的なお話です。最後のオチも爽やかです。ウロ様、きっと好きになります…!(真剣)
そして巻末作者のおまけまんが。実はあれが、今回一番爆笑させられました…ゴキブリネタ。田辺先生…(笑)注目です。