限》裏会実行部隊夜行所属志々尾 限。
烏森の警備、及び結界師補佐役として派遣された。

夜行から、やって来た謎の少年、志々尾 限。
その力は、良守の結界を破る程。
果たして、彼は一体・・・?

裏会執行部隊「夜業」所属構成員志々尾限
烏森の地の警護及び結界師補佐役として派遣された。
「お前本当にあの人の弟か」と言われてしまいます。
敵ではないようですが。一方、異界愛好家松戸平介も
登場します。人間は自分の兄弟と能力を比べられると
怒りを感じるようです。

▼あらすじ

　烏森の警護及び結界師補佐役として、
　裏会より派遣された志々尾限。

　正守を敬愛する志々尾は、
　ことあるごとに良守と激突することに。

　しかし、ともに妖と戦っていくことで、
　志々尾の良守をみる目が次第に変化していって……。


▼感想
　
　望まぬ能力のため、重い十字架を
　背負わされている志々尾。

　“苦悩を抱えるヒーロー”として
　志々尾が登場したことで、『結界師』は
　物語としての厚みをさらに増した感があります。

　これから志々尾には、良守と時音との交流を通じ、
　いい意味で変わってもらえたらな、と思います。

四巻の兄に次いで、裏会実行部隊「夜行」より志々尾が登場です。
結界師とは違う、妖混じりという驚異的なパワーと回復力で、烏森に来る妖と対峙
します。両手をカギ爪のように変化させて妖を倒す様や、体を切られても、すぐに
回復してしまうタフさ、一味違います。

六巻になって、話の展開が変わってきました。
烏森の力を欲する今までの妖と違い、結界師を倒すことを狙いにする妖。変身や幻術
で人間に化けた訳ではなく、人皮をかぶった妖。
結界師を倒すことで、報酬が得られるというのは、どういうことなのでしょうか。
それを見越しての、裏会の動きも気になります。

良守と時音を取り巻く環境は、裏会と謎の妖達によって、変わりつつあります。
烏森の地の新たな展開が待ち受けています。

今までは現れていた敵と戦っていた→このままマンネリ化してしまうのかなぁ…と思っていましたが、烏森を狙う正体不明の組織が現れ、また正守の命令で結界師を援護する志々尾という人物も出現し、どう展開していくか楽しみです。
ただ、前巻では時音も成長していますが、良守の成長に比べると影が薄いかな…。
志々尾が時音のおばあちゃんや良守に「凄い術師だ」と感じた感覚も時音には感じなかったようですし、時音も自分の力に限界を感じているし、この巻の後半のようにこれからは良守&志々尾コンビでいきそうで、時音の存在が薄れていくのではと不安です。良守&時音コンビが好きなので、時音が置いてけぼりにされるのは嫌かなと…。