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女帝の手記―孝謙・称徳天皇物語 (1) (中公文庫―コミック版)

価格: ¥620
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中央公論新社
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日本史上、最大の悲劇の女帝の生涯を描く ★★★★★
日本において最初にして唯一の女性皇太子となった
阿倍内親王(孝謙=称徳天皇)の物語です。

聖武天皇と光明皇后の娘として生まれた阿倍内親王は
弟の死、そして揺らぎ始めた藤原氏の独裁安定の為に
異例とも思える女性皇太子に母親によって擁立される。
だが、1人の娘として、女性として、権勢欲に凝り固まった
一筋縄ではいかぬ母親、親族の間で苦悩していく。

幼い頃、信じていた祖母の語る長屋王と長屋の妻だった叔母の語る事実の相違に傷つく阿倍。
これをきっかけにして、大人の世界に否応なしに投げ込まれる彼女が痛ましい。
しかも、彼女をとりまく大人達は彼女を権力奪取の手駒としか見ていないのである。

ドラマ中では、幼い少女の目から見た、奈良時代の政争とエゴイズムが
子供(少女)の視点から、描かれる。
阿倍様、とても可愛いです。普通の自然体の女の子。
だから痛ましい。幼いのに、母親ですら心底頼れる存在ではない。
ばかりか、いつの間にか自分を装うことを憶えていく。
父親に対する思い、母親に対する羨望にも憧れにも不安にも似た感情。
女心がこれでもかと出てくるのです。しかも女性としては共感できるものばかりなんですね。
これは凄い。ある意味歴史文学を越えたマンガでしょう。
阿倍様の心理描写は歴史小説よりもずっと納得がいきます。

奈良時代政争期に陰謀の中核として生きざるを得なかった少女の物語。
絵は里中満智子さんの絶頂期の美しい絵です。
一巻〜三巻まではかなり抑圧された展開になりますが、
道鏡さん登場以降は一気にはじける(でも哀しい)展開となります。
このスト−リ−の真意はラストにある ★★★★☆
ハ−ドカバ−版で買ってしまいました。
絵も大きく雑でスト−リ−も淡々としていて
ただ運命に翻弄されていく女帝の姿を
本人が語っているスト−リ−に途中で
正直飽き飽きもしました。

世間知らずの阿部皇女がバックの藤原一族の陰謀で女帝に押し上げられる。
影で『長屋王事件』を始め自分のために
たくさんの血が流されていることも詳しくではないが知っている。
なりたくてなったわけではない女帝の座についた彼女。
従兄に恋をするがそれも無残に裏切られる。

道鏡と出会って彼女の中で何かが変わる。
女として真の幸せを味わったのだ。

そしてその生涯を終える時に
「今度生まれたら・・・」

なんか同じ女としてラストはものすごく泣けたんだけど・・・。
このスト−リ−の真意はここにあるのです。

それにしても5巻も買ったら高かったです。
セリフが読みにくい ★☆☆☆☆
「長屋王残照記」に比べると、絵は丁寧に描かれているものの、フキダシの中のセリフの最後にいちいち「。」が付いていてセリフが読みにくかった。
「天上の虹」「長屋王残照記」では、このような事はなかったのに・・・

あと、ひらがなにすると意味の伝わりにくい言葉も、ひらがなになってて読みにくかった。

「天上の虹」のような完成度をキープして書くのは難しいという事か。

登場人物一人一人も”国のため”というより、ただ”自分のため”相手を操ったり陥れたりしているだけという印象があって、もう少し深い所まで表現してほしかった。

ふーん ★★★★★
長屋王残照記に続くストーリーなわけですが聖武天皇から『かくご』という概念を習いながらそれを実感することなく前半は藤原仲麻呂に貢ぎ、仲麻呂失脚のあとは弓削道鏡に貢ぎ政治を私物化した孝謙・称徳天皇はどうも好きになれません。当時の朝廷はそんな物だったのかも知れませんがね。それにしても道鏡ってあんなにさわやかな青年だったのかな?
光明皇后の娘 ★★★★☆
阿部内親王が成長する中で、母光明皇后から「藤原の血」を学び、父聖武天皇は「かくご」を学ぶ・・・はずだった。聖武天皇には残念なことに父としての情愛はあっても天皇としての「覚悟」がなかった。

立太子した阿部内親王に施政者としての「覚悟」が、微妙な影を落としているように感ずるのは「光明皇后」の娘としての「覚悟」と「施政者」としての「覚悟」が同一だったのかもしれないと、この一巻を読んで思う。

阿部は、光明皇后を(藤原氏)という壁を乗り越えなければならない。
次巻以降、読者である私たちは彼女の成長を見守られなければならない。