二人のメンヘル
★★★★☆
ラブホテルの名前が「二人のメンヘル」に、笑った。
コピー曰く、「メス豚、あばずれ、淫乱、ビッチの鑑」な植村ちはる、再来です。
ここまで極端じゃなくても、こういう女性の方は実在します…。
ハナと源のような関係のカップルも。
源にけちょんけちょんにやられ、物語は終盤に。
同じ喪男でも、「ルサンチマン」とは異なり、努力する田西。
どのような結末を迎えるのか。
ほんの少しだけ変わった田西を見てやってほしい
★★★★☆
読みながら色々と思うことはあるが、7巻ぐらいまでとずいぶん変わったなと思うのは、読者としてのドキドキ感だろうか。
ハナが襲われたりしてたあたりまでは、「うわーどうなるんだよー!」という恐怖にも似た焦燥感があったが、
今はもう例えちはるが出てきても、なんだか「なるようになるだろ」と思えるようになってきた。
これは慣れもあるだろうけど、一番はやはり田西の成長から来るものだろう。
相変わらず田西はダメだ。
ちはるに誘惑されたら自制もできずに途中までヤっちゃう。
でも、ハナを思い出して最後の一線を越えることはないんじゃないかな、という自分の中の根拠のない信頼を読みながら感じた。
で、事実田西は押しとどまった。
本当に成長しているならそもそも誘惑になど乗らないだろうとも思うが、人間そう劇的には変わらないものだ。
いくら成長しても田西はダメで、このへんが今の田西の限界なんだ。それでも1巻の田西とは全然違う。
あーだこーだ悩まなくても、ハナに良いわけすることが無駄だとちゃんと分かってる。
自分にできること、やるべきことをやるしかないと理解できている。
色々なことに巻き込まれながら、小さいながらも1歩1歩踏み出すことを繰り返してきた結果、ちゃんと人としての経験値を上げている。
次巻でラストとのことだが、恐らく最後まで田西はダメだろう。
絶対にかっこいい男になどなれないだろう。
しかし、そこにはわずかながらも必ず田西の成長を読み取れるはずだ。
それが作者の意図したものかどうかは別としても、読者はそこにメッセージを感じ取るべきだと思う。
結局、非力な人間は負け続けなければならないのか ?
★★★★☆
長野編決着かと思いきや、一難去ってまた一難。
結局、植村ちはるとの関係がバレてハナとは破局し、
そこへタイミング良く復縁を迫る源が現れ、それを防ごうと立ちはだかるも、
元日本ランカーの実力を前に、あっけなく返り討ちに会う田西。
ボクシングでは勝てない。裁判でも勝てない。
またしても田西は 「 足掻く 」 という持ち札のみで試練に挑む。
とことん救われない男だが、巻末予告によると、どうやら次巻が田西のラスト・ラン。
先の見えない人生に不安を感じている若者へのエールとなり得る結末を期待する。
次が最終巻!?
★★★★☆
1巻から読んでてタニシ(主人公)が、成長してるかどうかはわからないけど、この巻のタニシは正直男見せます。あと、ちはるちゃんって案外普通の女の子じゃないですか?