清原さんはむかしから、ラブロマンスに本格的、
と言いたいくらいのSF風味をからませる
名人でした。

この本はそのテイストから離れた時期に、
ぽつっと描かれた作品ですが、
ただのほのぼのコメディを装って、やっぱり
相当にSFとしても完成度が高いのです。

ラストの話なんか、「ほお〜っ」
て、感動します。

大きなとこから、でなく、ちっちゃくて身近な
ところから、非日常や日常の裏側を描く、
そんな清原さんの真骨頂に浸れる漫画です。

オリジナル発売当初も、もひとつ知名度に欠け、
古本屋でいちばん見かけにくい清原さん作品ですので、
絶版にならないうちに、
ぜひお買いください！！

主人公は漫画家で、旦那さんは正義の味方で宇宙人・・・と設定だけ聞くとすごいものがありますが、いいですこれ。
まず大前提として地球に宇宙人が普通に暮らしていてそれを地球人が普通に受け入れているのがいい。
日常とSFをうまくミックスするとこんな感じになるんだなぁと思いました。

清原なつの、大好きです。
ほのぼのとしつつも、しみじみとする作風は、小学生のときから好きでした。
品切れ・絶版になっている作品も多い中、発行してくださった、早川さんに感謝。
本書収録「ある晴れた日に」おすすめです。