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蛇とワルツ (SHYノベルズ 236)

価格: ¥1
カテゴリ: 新書
ブランド: 大洋図書
Amazon.co.jpで確認
申し訳ないが、 ★★★☆☆
榎田氏の作品の中では、自分は 特に好きだと言う訳ではないシリーズの最終巻。
だからと言って、やはり榎田氏の書かれるものには手を出さずにはいられないのが如何ともしがたい。
4作目は、蛇・・・というか、カメレオン?・・・でも、本質はやはり犬っぽかった杏二。
作中仁摩の行動に、ハテナ?な箇所が数か所あったが、取り合えず流すことに・・・
しかし・・・榎田氏にしてはちょっと安易な展開と、
いつもは感心するほどの「言葉の使い方」や「文章」で、物語の進行をさし置いても楽しむ事が出来るのに、
ここではそれが、頷ける域まで達しておらず、残念だと思ったのも事実。
厳しい意見かもしれませんが、BL界で最高の作家である。と信じ疑っておりませんので、敢えて書かせて頂きました。
因みに、ラブ&トラスト シリーズが、私の中では一等賞です。
蛇イイ! ★★★★★
シリーズ最後に相応しい作品だと思います。
特に一番最後のページの、PetLoversの存在意義を彷彿させるような感慨深い一節を読んだときの充実感といったら・・・!
読んでいてボルテージ上がりまくりでした。

ただ、各所に仁摩の迂闊さが目立つ部分もあり、ここまで大きい非合法組織のオーナーとしてはアレ?と首をかしげる場面も多々。
更に、出会い〜恋愛までにページを取りすぎたのかちょっと後半は駆け足気味ですね。あれよあれよという感じが拭えなかったです。
そして恋愛に至った後の杏二の豹変ぶりがちょっと残念。。。
私は最初の不遜な蛇の方が好みでした。最後の方の杏二は犬に見えてきましたし(笑)

仁摩は、本当は誰かに愛されたいのに裏切られた過去の傷が邪魔して特定の相手を持てないそんな自分の代わりに、孤独をもてあますpet達に幸せになって欲しいのかなぁなんて、読み終わった後に思いました。
petを品物のように扱わないのは、petを自分と重ねているからなのかも知れませんね。

心残りなのは、杏二と幸せな生活を送っているところをもっと見たかった・・・!
日常のラブラブシーン、もうちょっと書いて欲しかったです。

本当に最後なんでしょうか。
もっとこのシリーズ読みたいです。
記憶の上書き ★★★★☆
過剰な期待がなければ、本来★5つかもしれない。

犬が大好きで、その後は惰性で読んでいた・・・
うーん。
真打に期待しすぎた。

榎田先生のストーリーテラーぶりは健在だけれども、比重が自分好みでなかった。
仁摩さんの孤独や、袴田との関係、若造との対比がほしかった。
後半駆け足過ぎ。

なにより、仁摩さん自ら猫を助けに行くとかありえなさすぎる。
どうして最初のとき田所に連絡しなかったんだ?
熱があったとはいえあんな啖呵切るなんて仁摩さんじゃない。どんなガキだ。
逆襲に何の備えもしてないなんて、オーナーとしてどうなんだ。

その展開のご都合主義さが鼻についてだめだった。

濡れ場は気合入ってる。

シリーズ通してもやはり犬が一番。次のシリーズにも期待。
蛇を呑む蛇 ★★★★★
大好きなペットラバーズシリーズ!
第1弾『犬ほど素適な商売はない』
第2弾『獅子は獲物に手懐けられる』
第3弾『秘書とシュレディンガーの猫』
第4弾で最終巻が本書『蛇とワルツ』となります。

発売予告の『蛇とワルツ』の題名を見つけた時、
今度のペットは蛇かー!しかも「蛇」に「ワルツ」の組合せ!
題名だけで☆5のレビューを書きそうなぐらい1人興奮しました。
最後のペット(攻め)に爬虫類の蛇を選ぶあたり、榎田先生ステキです。

題名だけで☆5の興奮状態なのに、アップされた表紙を見て、
あかん、読まなくても分る・・・これ、間違いなく今までで一番好きだ!
と、発売前から☆5決定だった、魅惑の1冊。

この↑↑過度の期待と妄想に違わぬ、
満足のいく内容だったことは、もちろん言うまでもありません。

今回、ペットラーバーズのオーナーが主役の物語なので、
謎の組織であるペットラバーズの内側を知ることが出来たことも満足度高いです。

何より『猫』の時から、紳士然としながらも窺い知れない魅力を持っていた
オーナーこと仁摩さんと、ペットの中でもレアタイプの蛇が相手とあって、
全4作中一番淫靡な感じが・・・犬・獅子・猫では出ない色(気)があります。

『犬』の轡田さんのような大人の落ち着きがあり、
ユキのような直向な可愛さもある。
『獅子』のシンのような大胆な行動力を持ち、
『猫』の雨宮のような艶っぽさや寂しげなところも見せる。
そして容姿は自他共に認める最高ランクで、金も教養もあり、仕事も出来る男。
こんな大物(曲者)・仁摩を射止めたのが、今回のペット『蛇』。
この『蛇』も、かなりの逸材で、惚れました!

他のレビュアーさんも書いていましたが、
私も、オナーが『蛇』なんじゃないか?と思いますね〜。

自我と孤独 ★★★★★
会員制デートクラブ、PET LOVERSを描いたシリーズ4作めにして最終巻。
顧客とトラブルを繰り返すカテゴリー「蛇」の青年を、自宅で躾け直すことになったオーナー自身が主人公。
ルックスはいいのだけど、不遜で怠惰な青年に対して、オーナー同様に読者である私までイライラと不愉快になってきます。居心地が悪いと言うか。けれど、これがすでに作者の術中にはまっているんですよねー(笑)
相手の仮面が剥がれて色々な顔を見せてくれる過程、そして仮面は一枚きりじゃない。オーナーも青年も意外な素顔を持っていて、最後まで飽きませんでした。単純に「素敵な恋人が出来て、孤独を癒してくれてよかったよかった」と終わらず、オーナーがしっかりオトナの男なあたり、さすが榎田さん。
過去3作のカップルも顔を出してくれます。特に「犬」の轡田さん大活躍。

私見ですが……「蛇」はペット青年ではなく、オーナーの方なんじゃ……?(笑)