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テレビジョン (集英社文庫)

価格: ¥550
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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コメディ ★★★★★
トゥーサンの小説は、何冊か読んでみて、あまり面白いと思わなかったのだけれど、この『テレビジョン』は、笑えるところが多くて、よかった。バスター・キートンやジャック・タチの映画に雰囲気が似ている気がする。飄々としたコメディ。
日常を傍観者的な視点から描き出す ★☆☆☆☆
ベルギー出身の作家,ジャン=フィリップ・トゥーサンによる、デビューから五作目の中編小説。

改行の少ないジャジーな文体で、何の変哲もない日常を傍観者的な視点から淡々と描き出している。
肩の凝らない飄々とした作風が嗜好に合う読者と、主人公の負け犬っぽい雰囲気に馴染めない読者とで評価が分かれるだろう。

※原書は未読
キャンバス ★★★★★
ベルリンに研究のため過ごすことになった美術史家の滞在の日々のスケッチ。
といっても主人公はほとんど“何もしない”。“何もしない”とは
「考え、本を読み、音楽を聴き、愛を交わし、散歩し、プールに行き、キノコを採るといった、大切なことしかしない」
という意らしいのだけど、それにしてもそれで1冊本ができてしまうのだからすごい。そしてなにより面白い。

今まで雨の情景が多かったけど、今作は明るい陽を浴びてどこかゆったりと余裕がある。
“テレビ”という現代的テーマが、部分的にまた本全体にとあちこちに仕掛けられていてそれを見つけるのも楽しい。
向かいのアパルトマンの窓を眺めている主人公の姿がまるでテレビ画面を見ているようだったり・・・。

とぼけたユーモアと表現の妙が作者の持ち味だけど、今作は質・量ともにパワーアップ。
本の厚みもかなり増えているのだけど、ラストまでそのエネルギーが途切れず大いに堪能できた。
日常生活を別の視点からみると... ★★★★★
この本を読んですっかりトゥーサンのファンになりました。
ある日突然テレビを見ることをやめたぼくが日常生活を送る様子を書いただけの作品で、ドラマティックなことは特に起きないのですが、読み終えるとじわじわと作者のメッセージが伝わってきます。

「テレビを見ない」という単純なことをするだけで、日常生活が違った視点から見えてきます。主人公の「ぼく」を通して自分の生活も考えさせられるところが多くあり、エンターテインメント小説とは異なる粋なおもしろさと、途中読みながらげらげらと笑ってしまう抜群のユーモアセンス、そしてアメリカ文化が多く入ってくる日本ではあまり身近には感じられない現代ヨーロッパ文化が垣間見える、いろいろな面でおもしろい作品だと思います。

テレビってなんなんだろう? ★★★★☆
 この本の簡単なあらすじは、奥さんと子供がバカンスに行ってる間に、主人公はテレビを見るのを何となくやめる、という話です。トゥーサンの小説はいつもあらすじらしい筋ってものがないので、まあ大まかに言うとそれだけの話なんですよ。ユ-モラスで牧歌的な雰囲気の中、時おりテレビというものについて考察(これがまた面白い)がなされていたりもします。 トゥーサンも親になって、より円熟味がましてます。「浴室」の頃よりあたたかみがどんどん増したというか、そんな感じです。まだ若い私には、「浴室」「カメラ」の方が魅力的に見えますが、もう少し年を取ったら、この「テレビジョン」のよさが今よりもっと身に沁みて分かるようになるかしら、と思います。