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自傷する少女 (集英社文庫)

価格: ¥600
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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人間は、苦しむために生まれてきたわけではないのだが ★★★★★
「リスカ」をする中高生が1クラスに数人はいるという状況で、本書の価値は何かと考えると、先ずクライアントに、次に一般の方にメッセージを発することであろうが、CPになろうとする人達への啓蒙書としても有効であろう。レビュワーは最初、著者が女性だとばかり思いこんでいたが、男性であると知って、良くここまでの心理描写が可能であったと感心するばかりである。
 この小説の最大の犠牲者は、主人公の母である。何故なら、主人公には病識があるが、母は自己の苦しみにさえ気づいていないからだ。母子の和解がなされなければ、主人公は、母から離れなければならない。さらに、この後編が書かれるなら、主人公の子どもも(結婚したとして)同じような障害に苦しむ可能性が高いとは言える。
 人間は、苦しむために生まれてきたわけではないのにとふと思った。
心の闇の重さ ★★★★★
私の近くにも自傷する人がいるので、興味を覚えてこの本を手に取りました。心に病を持った少女の描写は、私の知人が話してくれたことと物凄く共通する面があって、とてもリアルな内容だと思いました。
人の気持ちをそう簡単に「わかった」とは言いたくありません。しかし、少なくとも「理解してみよう」とするのは決して無駄ではないと思います。
それに自傷するまでには至っていないとしても、この主人公のように、コンプレックスを抱えた母親に育てられて「いい子」を演じざるを得なかった人は、案外多いのではないでしょうか?言葉にできない「闇」は誰にでもあるものと思います。ただその症状が「重い」か「軽い」かの違いだけで・・。私もこの本には不思議と自分の幼児体験を思い起こさせられました。「小説」というよりは、読みやすく書かれた「臨床記録」と考えて読むと良いでしょう。
アスリートのプレッシャー ★★★★☆
保育に携わる仕事をしていますが、
2歳代からの早期教育を受ける子どもが年々増加しています。
英語や文字教育の他に、バレエ、水泳、ピアノ、体操などなど。
親は子どもに対してどのような育ちを願っているのか、
子どものいない私には丸ごとを理解することはできませんが、
週に一度の習い事の日には仕事を早く切り上げてお迎えに来ます。
発熱して園を休んでも、午後の習い事はよほどの状態じゃない限り
休むことをしません。
私も知人に水泳で国体に出場した人や、ピアノや声楽で音大まで
いた人が複数いますが、彼らの話を聞くと、あそびの延長として
始めた習い事も、賞をとるなどして一段階段を登るごとに
新たな目標が生まれるらしい。そして、周囲の期待も比例して
大きくなり、それに応えなくてはならないという義務感が生まれた
頃から、それらが生活の中の最優先事項となってしまうらしい。
彼らの中に自傷行為や拒食症、睡眠障害などでカウンセリングを
受けている人たちは珍しくないのだと言っていた。
嫌なことや、うまくいかないことが起こって自暴自棄になってしまう
経験は誰しもが持っているものだと思うが、自傷行為や拒食、
過食などに走ってしまう人との境目はなんなのだろう?
私自身は、自分の中に荒れる心があっても、ふとした瞬間に
「ま、いっか」と思えることで、ずいぶん楽になっている。
それは私の生活に義務感を感じるほどの目標がないからかもしれないが。
それじゃなくても流れが速くて、疲れは溜まる一方の世の中。
生きることに極度のプレッシャーを感じずに過ごせる社会が
くるといいのに。
自傷する少女を呼んで ★★★★☆
リストカット常習者にとってこれほど共鳴する本にであったことがありませんでした。16歳の少女と精神年齢が同じではないかと思うほどでした。ただ、解決法を期待していたのですが、あっという間に読み終えてしまい。。。良い方向には向かっているだろうけれど、解決できなかったのは悲しいですね。
是非読んでみて下さい! ★★★★★
 この本は精神科が書いた物である。その為か、自傷している人にはとても共感が持てる一冊ではないだろうか?クライアントの微妙な心理が事細かに、分かりやすく書かれている。周りに自傷している人がいる方には理解出来ないかもしれないかもしれないが、この本を読んで「そういう、気持ちであるのか」という事だけでも分かってもらいたい。理解できないかも知れないが、ただそういう気持ちである事を認めて欲しいと思う。