エスニックな一枚
★★★★☆
ちょっとエスニックでエキセントリックな
原田知世のアーティスティック・アルバム。
角川女優やアイドル歌手のつもりで聴くと
足元をすくわれる。音の彩りは
流石ムーンライダース鈴木慶一。
ラストに早春物語のセルフカバーを
置くところは泣かせる。
世界の庭園巡りはいかが?
★★★★★
アルバム名どおり、「ガーデン(庭園)」というコンセプトでつくられています。
世界各地の民族音楽のエッセンスがうまく活かされており、
あたかも世界の名園を訪ね歩いているかのような雰囲気で楽しめます。
庭師役(プロデューサー)の鈴木慶一氏は、原田知世さんの才能や素質を十分踏まえた上で、
丁寧かつ大胆なガーデニングを行っています。
美しい草花や小鳥、噴水やせせらぎだけではなく、
洞窟や不思議な遺跡がミステリアスな陰影を醸し出しています。
庭園様式も、ヨーロッパ、イスラム、アフリカ、ロシア、中国、日本と多彩です。
普通の(やや退屈な)シティポップスだった前作までとは大きく様変わりしており、
当時の流行からは外れていたかもしれませんが、そもそも良き庭園は時代を超越して
人々を惹きつけるものです。今はじめて聞いても、古さを感じさせません。
私自身、1週間前にはじめて聞いてみて、そのすばらしさに感激しているところです。
第2次黄金期のはじまり
★★★★★
ムーンライダーズの鈴木慶一プロデュースによる隠れた名作。
秋元康&後藤次利という最悪のプロデューサーから離れ、
原田知世のカラーを大事にした楽曲が多く、なおかつ新しいカラーも見出すことができる。
夢迷賦はかつてシングルのカップリングで発表された曲だが、
新たにMIXが施され、グレードアップした感がある。
また早春物語のセルフカバーが古くからのファンを泣かせる。
ともあれ、原田知世の新たな旅が始まったのだ。