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幼稚園では遅すぎる―人生は三歳までにつくられる! (サンマーク文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: サンマーク出版
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   本書はソニーの創業者である井深大が、自ら取り組んできた乳幼児教育研究のまとめとして1971年に出版したものである。
 「幼児の可能性は3歳までに決まってしまう」
   この言葉の根拠は、大脳生理学や遺伝子の研究により、しだいに明らかになってきている。白紙の状態で生まれた赤ん坊の脳は、その脳を稼動させるための脳細胞の配線を3歳ころまでに終えるという。これはコンピュータでいう本体に相当する部分であり、能力や性格はこの時期に形成される。たとえば同じ教育を受けていても伸びる子と伸びない子の違いがでるのは、この本体(脳)の性能の良し悪しが決まっているためなのである。それゆえに、井深は乳幼児期の育て方の重要性を説き、乳幼児の持つ無限の可能性を引き出すことが何よりも大切なことだと訴える。そして、子供の性格や才能を血筋や遺伝と決めつけてあきらめている親たちに対して希望の光を投げかけている。

   では乳幼児にどのように接したらよいのか?という疑問を持つであろう親たちに対して、幼児の能力を最大限に伸ばす育て方と環境づくりをわかりやすく説明してくれる。ただ、本書の後半で論じられる幼児教育は母親の役割であるという考え方や、「子供を立派な人間に育てられるのは父親より母親である」といった記述は、出版当時から社会的背景が変化していることもあり、議論の余地の残るところと言えるだろう。(大角智美)

筆者の最晩年の結論は全く逆だった ★★☆☆☆
この本で「幼児の可能性は3歳までに決まってしまう」と言っていた著者・井深大が最晩年に新聞・1990年(平成2年)4/28(土)・朝日新聞夕刊(11面)でこう書いている「幼児開発協会でいろいろやってみた結果、知的教育は言葉が分かるようになってから、ゆっくりでよい、という結論になった。」これ(全く反対の結果)が、彼の最終的な結論である。この言葉を常に忘れないでおきたい。
幼稚園児の親こそ読むべき本 ★★★★★
タイトルは「幼稚園では遅すぎる」なのですが、
実際には子供を持ったら読むといい本ではありますが、
胸にじーんと響いてくるのは、
幼稚園児を持つ親じゃないでしょうか。


「ビジョンを持たない母親に、子育てはできない」
子育てをしていると、情報に流されたり、
お友達を比較してみたくなります。
目先の利益や狭い視野にとらわれて右往左往するのではなく、
子供と向き合うことの大切さ、
素晴らしさを教えてくれます。
母親自身が自ら考え、悩み、学びながら子育てをするものなのです。


井深さんの理念は大変素晴らしいのですが、
やはり、数十年前に書かれた本なので、
現代を生きる母親にとっては、
「考え方は感銘を受けるけれど、それで?」となることも事実です。
この本のほかに、
自分を高めていく本を読むことも必要ですね。


この本を知れてよかった、と思いました ★★★★★

読んでいる間、「本当に71年に書かれた本なのか?」と何度も確認してしまいました。
それほど現代の私たちにとって目から鱗の考え方が多く記されています。
普段こうゆう本には無関心でしたので
正直、タイトルには「え!?」と引いてしまうものを感じました。
でも実際の内容はほんとうにすんなり納得するものばかりです。

これからお子さんが生まれる方、生まれたばかりの方、4歳未満の方は
ぜひすぐ読んでみてください。私はこの本に子供が小さいときに出会えてほんとよかったと
思いました。知らないまま過ごしていて後で知ったら、後で間違いなく相当悔しいと思います(笑)。
小さな子供との退屈でいい加減になりがちな毎日に、
前向きに、子供に接する大事さをすんなりと芽生えさせてくれました。

「教育に一つの決まったフォームを求めたがるのは、日本の教育の大きな欠陥の
一つだと私は思っています。四つになったから幼稚園へ行く、六つになったから
小学校へ入るといったふうに子どもの能力を無視して、ただ年齢という尺度だけで..」(抜粋)

どうですか?すごく現代のママたちも陥りやすいところではありませんか?
もしこんなちょっとの一文の抜粋でも何か感じるものがありましたら、ぜひ読んで頂きたい本です。


読む側の柔軟性が必要 ★★★★☆
本書を現在進行形の幼児教育書と勘違いしている人も多くいるようですが、この本が最初に書かれたのは昭和46年であって、今から35年ほど前です。都度、加筆改訂もあったようですが、基本的には時代背景も社会通念も、現在とはまったく違う時代に著された幼児教育書であることを忘れてはいけません。
幼児教育を取り巻く環境も幼児教育論自体も時代と共に日々変化しているわけですから、本書の幼児教育論の内容に、男女平等、個性尊重の現在にそぐわない内容があるのは当然です。しかし、今から35年も前に、多少偏った内容はあるものの、幼児教育の専門家ではない著者がこれだけの幼児教育論を著していることは、本当に驚きです。
本書の内容にもあるように、幼児教育という言葉は「幼児英才教育」と勘違いされる傾向があり、タイトルのショッキングさも加わって、本書に拒絶反応を示す方も多いようです。しかし、本書がそれを推奨、推進しているものでないことは明白です。あくまで、心身ともに健全な人間を育成することを是としています。
子供の教育はすべて母親にかかっている…など、現在の社会にそぐわない内容もありますが、本書から時代に左右されない普遍的な金言を得るには、本書が著された時代から現在という時代を差し引いて考えるだけの柔軟な思考が必要です。そのぐらいの柔軟性がなければ、どんな良質な育児書を読んだとしても、健全な育児を実践することなどできないでしょう。
くどいようですが、本書の内容のすべてが現在において正しくはないかもしれません。しかし、初版から35年経った今でも十分に通用し、目からウロコが落ちる内容はとても多いです。
著者はSONYの経営者でしたが、当世の企業経営者が著者の何十分の一でも育児というものに関心を持てば、小子化社会もいい方向に進むと思います。
哲学者とは違って,さすがは事業家 ★★★☆☆
Chapter 1 幼児の可能性は三歳までに決まってしまう。
Chapter 2 幼児の能力を最大限に伸ばす育て方・環境づくり
Chapter 3 ほんとうの幼児教育は母親にしかできない

要旨は,本書題名そのまま。とくに3歳までは厳しくしつけよ!というのが眼目。そうだろうな。脳の発達からしてこれは自明だ。あとは,子供が書いた無意味そうな絵を褒めたりとか,目的の達成できていない御使いをドンドンさせろとか,好奇心を抱いた対象ならなんでも子供の好きにさせろ,と言いたいみたい。事実,子供が行きたいと自発的に申し出てきたならともかく,だいたい学習塾とかピアノの習い事とか,親が子供を玩具にしているとしか思えない。でも,ラッセルやデューイのやったような学校の設立まで説いて実践していないところは見識だな。哲学者とは違って,さすがは事業家だと思う。

井深の幼児教育への関心は本書をはじめとして彼の著作活動を通じて窺い知ってはいたが,今日までそれを手に取ることはなかった。大学人をはじめとする幼児教育研究者たちによる書評は読んでいないが,たぶん,本書に「井深さんと幼児教育」というホメホメ文を寄せた多胡輝(千葉大学名誉教授,ソニー教育振興財団理事)よろしく,全体的には好評だったに違いない。彼らは企業人を理論的に仮想敵に見立て社会悪の根源となじるが,資本家を具体的には同列視し,自分の考えといかに共通点が多いかを書き立ててしまうからだ。著者が死んだ今,誰か専門家が鉄槌を降ろしてもいい。女子民権運動家(ふぇみにすと)だったら,Chapter 3 は女性を育児に縛り付ける男性優位主義者の議論だとして叩いていいのに,田島陽子(前法政大学文学部教授,現ぷーたろう)をはじめ,彼女たちが叩いたという事例を寡聞にして聞かない。

幼児教育に強い関心を寄せる有名なバイオリニストとの親交や,これを専門とする学者たちの著作から適宜,引用しているあたり,50歳代ごろについに協会までつくってしまうほどの勉強振りがうかがえる。しかし,カーネギーとか村上龍とか,財も名誉も得てしまうと,どうして教育に関心を示すかねぇ。次世代に望みを託すようでは,自分の仕事の絶頂を越えてると言われちゃうぞ。(1015字)