ドラクエ5と比べたら面白みに欠ける
★★★☆☆
ファンの願いを度外視した問題作と言っておられる方がおりますが、
主人公とバーバラがカップル的な扱いとなるのはリメイク版のドラクエ6からであり、
最初のスーファミ版のドラクエ6ではこの二人のカップル的要素はほとんどありません(テリーとについてもそうです)。
また、ファンのカップリング投票うんぬんの話も、
この小説が執筆された当時はインターネットも全然普及しておらず、
ファン人気のカップリングが一般的に認知されるような状況ではありませんでした。
つまり本作が発売された当時はバーバラとのカップリングは公式では存在せず、
非公式(ファン)においてもネットが普及してなかった為、カップリングの組み合わせは個人個人でしか確認できない状況でした。
そんなわけですから、恋愛要素を入れるとしたら誰と誰をカップルにしても不思議ではなく、
また当時のエニックスがテリー・バーバラのカップリングでokを出したのですから、
2010年の現在をもってして「 ファンの願いを度外視した問題作」と作家批判をするのは
極めて的外れな意見であると思います。
とはいえ自分もバーバラと主人公のカップリングを見たかったですけどね。
話の構成として
★★★★★
この方の描かれるドラゴンクエストの世界観が好きです。
もともと、自分はゲームとしては6は余りカップリングを感じれなかったので(みんな大体友情とか)
抵抗なく読めました。自分的にはオススメです。
4も5もオススメですが……
6ファン永遠の問題作
★☆☆☆☆
初めに、私は久美沙織女史の著作はドラクエに限らず概ね好きである事を断っておきます。
原作をクリアされた方ならご存知の通り、ゲーム版6のラストは、曖昧で切ない終わり方をします。
それは、ゲーム内において主人公とお似合いだと言われていたバーバラと主人公が、バーバラの消滅という形で別れたままになるからです。
私が小説版を読む際に最も期待していたのはこの部分で、小説ならではの終わり方、あの結末を少しでも補完してくれるような終わり方をきっと見せてくれるものと信じて最後まで読み終え、そして残念ながらそれは全く意外な形で裏切られました。
自身があとがきで語っていますが、この小説版は、著者の個人的好みからテリーを異常に贔屓した描き方をしており、主人公とバーバラが恋仲になる事はなく、それだけなら構わないのですが、なんとテリーとバーバラのカップリングを全面的に推しているという始末。
※参考までに、ファンサイトにおけるアンケート『お似合いのカップル』では、6の主人公とバーバラはトップ3にランクインしてますが、テリーとバーバラなんてのは30位前後です。
個人的趣味の二次創作ならいざ知らず、栄えあるDQの小説の正当執筆者を担う以上、自分の趣味ではなく、より多くのファンが望むものが何なのかを考えるべきではなかったのか?
私はこの件に、4→5→6とDQ小説を任され続けた事に対する、著者の驕りを感じました。
*ここから商品と関係ありませんがあえて。
何やら私のレビューに躍起になって噛み付いている方がおられるようですが、そもそもここは商品の内容と感想をレビューする場です。その点鑑みれば、『極めて的外れな意見』をしてるのがどちらなのか、すぐにお分かり頂ける事と思います。わざわざ書くまでもなさそうですが。
無理やり詰め込んだ幹事が・・・。
★★★☆☆
5の小説の反省点が生かされていません・・・。
1〜2巻で話がある程度収まらなかったのか、3巻で一気に強引にまとめた感じです。
ことごとくゲーム内のイベントは無視されるか、非常に簡略化されてしまっています。
更にせっかく仲間になったモンスターとは全てお別れ。
このやるせなさは・・・。
どうして3冊にまとめないといけないのか、理解に苦しみます。
それから著者の計画性のなさも・・・。
せっかく2巻までは面白かったのに、あまりに強引に終わらせた感じが納得出来ません。
そしてエピローグ。
ゲームとは少し違う結末を迎えます。
これもまた、好みがかなり分かれそうですね^^;
小説版ならでは
★★★★☆
個性豊かな主人公たち6人のキャラクターの書き分けが秀逸です。
登場人物たちの、ゲーム版では要領の都合で描ききれなかった
生い立ちや性格をはじめ、気の置けない仲間と馬車で世界中を回る旅の
何気ない描写の一つ一つがリアルさを持って読み手に訴えかけます。
ゲームをやってから読むと楽しさ倍増。
「あー、あのシーンはこういう解釈をすればよかったのか」
と納得できることウケアイです。
ゲームをしてなくても大丈夫。
ですが、読んだ後にゲームをしちゃうと、
小説内の名場面がゲーム内では結構淡白だったりするので注意が必要です。