やはり無理なのでは
★☆☆☆☆
自分では書けない事を棚に上げて言うならば、著者には税務の取り扱い、人間関係の取り扱いは無理のように思う。当小説においてもこの傾向がはっきり現れており、全体をぶちこわしている。まず、人間関係の記述がまるで少女漫画のようでありしかも延々とうんざりするほど書かれている。著者に求められているのは、金融商品の売買における緊張感でありこれが唯一見られるのは原油の取引における状況であるがこれはたかだか数ページである。
あとはどうでも良いことの繰り返しであり、完全な失敗作を言える。マネーロンダリングの手口説明があるわけでもなく、税務当局との激しい攻防場面があるわけでもない。
裏切られれる本だ。買わない方が良い。
若干失望
★★☆☆☆
幸田さんの著書を購入したのは久しぶり。日本国債、ヘッジファンドなど夢中になって読んだ記憶があり、期待しての購入でしたが、経済小説というよりは、ごく普通の小説のような・・。国税側にしても、脱税する方にしても、その詳細なスリリングな記述は一切なく、少し取材不足ではなかろうかと残念な気持ちが致しました。
随所に感心させられ点
★★★★☆
経済小説のポイントは、いままで知らなかったことが読んでいて分かるようになることの面白さにあると思う。
そういった意味では本書は随所に『へー、そうだったのか』と感心させられる点が散りばめられており、期待を裏切らない。
例えば、我々が何気なく使っているクレジット・カード。
このカード番号の最初の何桁かが持つ意味とは・・!?
もっとも物語の最後では、我々読者は、国税調査官と主人公との間のどろどろした『交錯』があるものと期待して読み進んでいくだけに、エンディングとしては、やや拍子抜けの面も・・。
「あとがき」だけで充分
★☆☆☆☆
「あとがき」を読んで、初めて「何を伝えたいのか」というのがようやくわかる程度。
おそらく、大半の人は長ったらしい本文を読んで「税金について考えよう」という著者の思惑は殆ど感じないだろう。
全てにおいて中途半端
★☆☆☆☆
国際税務のしくみに関わる高度な落とし穴を中心に物語が展開するものと期待して購入。期待は見事に裏切られる。ただのカネ亡者の話でした。こういう筋なら、何も国際税務を絡めるフリをする必要はない。青木雄二あたりに書かせた方がずっとリアリティのあるものになるだろう。もう彼はこの世にいないが、、男女間の心の交流も皮相的。この作者はいい恋愛をしてないな。渡辺淳一を見習えとは言いませんがね。要は全てにおいて中途半端のくせに、思わせぶりな表題をつけるという姑息さに嫌らしさを感じます。出版社の意向もあるんだろうが、それに乗る作者もどうかと思う。お忘れいただきたくないのは、こうした姑息な手段で本を売ろうとすれば、二度と買わない読者も増えるということだ。この作者の作品を読んだのはこれが初めてですが、もう読むことはないでしょう。