コロンビーヌのみせた「愛」にジーンとしました
★★★★☆
終盤のからくりサーカスは、「人を愛すること、愛されること」が常に背景にあって、
とっても盛り上がりました。
物語に最高の花を添えたのは、人間の愛に気付き始めた自動人形のコロンビーヌでしょう。
彼女は戦いの中で、自分を犠牲にして勝を守り、勝の愛を応援します。
「そこまでして、彼はあんたに何をしてくれるというの?」という問いに、
「ううん、私がしてあげたかったのよ」と答える彼女の言葉は、とってもすてきです。
「やっと男の人に抱きしめてもらっちゃった」と言って
勝の腕の中で動かなくなっていくコロンビーヌは、かわいくてしかたありません。
この話から、急に「しろがねを愛するのは誰か」の話が加速するんですよね〜。
さすが藤田先生!
マジでいいです!
★★★★★
40巻ぐらいになると、マンネリ化が始まるのが普通なのですが、この漫画は次も読みたいという気持ちにしてくれます!最初は、泣き虫のボンボンだった勝が段々たくましく強くなっていくのは、魅力的です。あと、鳴海やしろがねの心境の変化などもいいですね。最初は、冷酷なしろがねと温かい心をもった鳴海とのコンビだったんですが、今は、笑顔になれるようになり鳴海に恋心を抱くしろがね、冷酷になりしろがねを憎むようになってしまった鳴海とのコンビです。この2人の関係がこれからどのように進展していくのか、楽しみです。
わたしは、20巻以降からはまり始めたのですが、1巻から読まないと話の筋が難しく、理解できないと思います。ぜひ、読んでみてください!!
さらばコロンビーヌ
★★★★★
正直コロンビーヌがここで退席するとはちょっと思って無かったですね。勝との絡みで残るかなぁと。ぶたの赤ちゃんはなにもないことはなくて、ママのところへ帰るんですねぇ。
戦闘、脱出、別れと再会
★★★★★
モン・サン・ミッシェル編クライマックスです。
息もつかせぬ怒濤の展開の目白押しで、読み手は興奮する事間違いなしです。
コロンビーヌはこの巻で退場ですね。彼女の過去の罪が赦されるわけではないけど、
大切な人を助ける為に自分の身を挺したその姿には涙しました。藤田先生の描く笑顔は本当に素敵ですね。
それにしても、フェイスレスが少し哀れです。彼がここで終わる筈は無いと思うのですが…。
これからどのように物語が加速するのか、とても楽しみです。
コロンビーヌの贖罪
★★★★☆
180年の長きに渡り、多くの人間に災厄をばらまき、苦しめ、殺し続けた自動人形「最古の四人」の一人コロンビーヌが舞台から姿を消します。
その最後の表情はあどけなく、子供のように純粋な喜びを浮かべていました。
「見返りを求めない行為」の意味に気付いたコロンビーヌは「変わること」が出来たのかもしれません。
けれど彼女の過去の行為はそれで帳消しになるようなものではないことを読者は知っています。
ただひとつ「自分を抱きしめて涙を流してくれる存在がいたという喜びの記憶」のみポーチに詰め、彼女の魂は臆せず歩き去ります。
その道は贖罪のための煉獄へ続く道なんだろうなと感じました。
「うれしいな、うれしいなぁ」という最後の言葉がとても哀しく切ないです。