第3部《北斗流浪編》。
★★★★☆
第1部の《ラオウ激闘編》と、第2部の《魔王激闘編》は、素晴らしい出来栄えだったのですが、この第3部《北斗流浪編》に関しては、話に無理があります。第2部のラストで完璧な結末を迎えたのに、編集部の要請で無理矢理、話をつなげたみたいです。この巻は、今ひとつクォリティが低いので、星は4個にしました。
強引な連載のつらさ
★★★★★
やはりラオウが倒れた時点で連載終了の予定だったんでしょうね。無理に連載を強要されたせいか、その後はかなり設定に無理がある。武論尊氏がラオウに思い入れが激しすぎて最後までラオウより強いといえるキャラを描けなかったのも、後半の魅力が今ひとつだった理由になっている。
カイオウは最後にケンシロウと戦ったラオウより遥かに強かったという設定にしてもよかったんじゃないか。日々進化する北斗宗家の人間は数年前より遥かに強くなってるはずだから。ラオウが生きていたらカイオウと同等以上に進化していたということで。
どうも武論尊氏は論理的なストーリーの構築が苦手っぽい気もする。
何だかんだ言ってもこれ程夢中になって読める漫画はこの先現れないだろう。
見ていて痛々しい
★★☆☆☆
最近1巻から購読してみましたが、やはり後になればなるほど印象に残る台詞やキャラが減っており、14巻は急に面白くなくなったと思います。その一番の原因は主要キャラのバットの扱いが酷いことで、なぜここに来てこのような事をしたのか疑問です。いきなり凄惨な展開になったので違和感を感じると同時に、後味が悪くなってしまいました。
伝説の終焉
★★★★★
伝説の漫画「北斗の拳」の完全版がついに終了した。
連載時から20年近い歳月が経ち、10年一昔というならば、もう二昔前の漫画ということになる。若い人たちはこの漫画を知っているのだろうか?
ともかく、20年も経っていながら、こうした完全版が出版されるということ事体、やはり、伝説の漫画の威力であり、実力なのだろう。
あの当時の少年ジャンプの勢いは、まさに伝説であり、黄金時代と言って間違いない。さらに大昔に「あしたのジョー」を連載していた少年マガジンがあったが、それ以上の盛り上がりだったと思う。
「北斗の拳」の大ヒットは、今にも、まだつながるかもしれないけれど、時代を描いていながら、時代の逆説的な視点にあったことだと思う。こうした真面目さや真剣さ、命がけで、正義や愛のために戦うといった、言うならば古くから大切されてきたもののために生きる姿が、むしろ時代から完全に消えさろうとしている中で、この漫画は生まれた。逆説的な大衆の要求と希望の結晶としてこの漫画はあったのだと思う。
今読み返しても、これだけ一気に読める魅力的な漫画は本当に、少ないと思うし、これだけ重いテーマを描いた漫画は後にも先にも、これっきりではないか、と思う。完全版の終焉おめでとうと言いたい。
やはり、愛を説く。
★★★★★
原哲夫の絵が日々進化していたことがよく判ります。
雪原と、山間部、城と町の煌びやかさ、どれをとってもパーフェクトです。
しかし、三馬鹿兄弟を懲らしめるのに、兄弟達は何だかとってつけたように改心するんですね。
なんかダチョウ倶楽部の
「そんなに嫌ならば俺がやる!」「いや俺がやる!」「俺だって!」「じゃあ、俺がやるよ…。」「どうぞどうぞ!」
みたいなネタとして扱われちゃうんですよね。