うーん、この年齢、職業でこの三角関係(?)は、いるのかな???
★★☆☆☆
前巻までは、すごく良くてずーと購入して行こうと思っていましたが、今回はどうしてしまったのでしょう?月刊誌を買っていなくて、内容をまったく知らなくて買いましたけど、知っていたら買わなかったですね。読んでる途中で、本当にあの秘密なのか?と何回も確認しました・・・この年齢、職業、最高機密の建物であれは無理でしょう??とても不愉快で、残念でした。けれど、本の最後の方の事件は、同じ人が書いたと思えないほど、とても良いです。絵も内容も心に響きます。これからは内容を確認してから、購入します。
作者の真骨頂があますところなく
★★★★☆
作者の清水氏の得意分野は情緒的表現。
中でも、永遠の命を持ったロボットが限り有るヒトの葛藤をいとおしむ話や
冷酷に見える母親の娘への情など、無限でないもの(命)への静かな愛惜や
大切なものが喪われた後の切なさを描かせたら天下一品だと思います。
「記憶」は設定からして、まさしく清水氏の真骨頂をいかんなく発揮出来るシリーズ
だと思いますが、特にこの巻は、シリーズの中で一、二を争って好きな巻になりました。
何もかもなくして萎びたかに見えた老人の鋭い、捨て身の、悲しい憎悪。
無邪気な少年の、最期の夢の映像。岡部さんのぎこちない可愛さが見られた番外編。
どの話にも涙腺緩みっぱなしでした。
しかし・・・「根明なメガネ男と繊細な綺麗男」という作者的定番?の
組み合わせに危惧を抱きつつここまで読んでましたが・・・どうしてもこの
二人が主軸じゃないとダメでしょうか・・・?
薪さんのツンツンした態度の中に潜む優しさや、二人の関係は好きですけど
彼らの愛憎劇(・・・・^^;)はちょっと・・・好みの問題だとは思うけど・・・。
薪さん中心の展開のために、青木の善良さは愚鈍さに、毅然としていて知的な三好女史は
単なる気の強い嫌な女に。周りが完全に引き立て役・・・。
また繊細系ヒーローの賛美展開になっちゃったかと落胆したので、☆-1です。
薪さんも好きだけど、たまには彼だけでなく、他のキャラにも花を
持たせてあげてくれると嬉しいです。
格好悪い薪さんだって、魅力的なんじゃないでしょうか。
ストーリーが容赦無いだけに、青木や岡部さんの持つ善良さ、普通っぽい感覚が
癒しになっています。
青木には普通の小さな幸せをあげて欲しいなあ。
引き込まれずにはいられない
★★★★★
タイトルどおり、今回も物語にぐいぐい引き込まれました。読んでいる間は、完全に「秘密」の世界の住人でした。
二人の殺人事件、そして薪・青木・三好のそれぞれの思いが交錯する、濃縮された一冊です。またも清水玲子先生には、してやられたとと思わされる綿密なストーリーで、読者を一秒だって脇見をさせません。
まだこのシリーズを読んでいない方は、是非一巻から読んで欲しいです。
個人的に薪さんと青木、そして三好の関係がどうなるのか、かなり気になるので、早急に続きがでることを願ってます!
少しでもいいから、青木には薪さんを思いやってあげて欲しいです…。
薪真骨頂・・・しかし。
★★★★☆
余命いくばくもないがん患者が告白したかつての誘拐殺人事件。
その遺体を捜していたはずの捜査員は、全く関係のない死蝋化した遺体を掘り当てる。
MRI操作を主張する三好医師。「この遺体の脳は見るべきではない。」と反対する薪。
結局三好医師に肩入れする青木により脳の「秘密」は暴かれることとなり・・
そしてまたひとつ、今度は誘拐殺人事件の被害児の遺体が見つかる。
もう95歳となった被害児の母。
その年月、その悲しみ、その人生。
薪氏の頭脳、想像力、能力が遺憾なく発揮された巻ですが、薪氏をとりまく人たちは精彩を欠き、全く魅力がありません。
特に青木氏、恋をするとさすがのエリート操作員もそこまで馬鹿になるのか?
そして、監察の女薪といわれる三好医師。
仮にも非常に有能といわれ、女薪の異名をも与えられながらの無能ぶり。
犯罪の背景にある悲しみ、人間の業について深く考えさせられるテロップながら、薪氏一人の独走に終わり、秘密シリーズならではの「人間の群像が織り成すドラマ」が見られませんでした。
よって、☆四つ。
気になる点はありますが・・・
★★★★★
4巻での薪の私生活等が今回は出てこなかったので・・・
あれはいったいなんだったんだろうという感じと・・・
三好先生がどうしても有能とは思えない点が気になります。
薪の口から想像力が無いと指摘されましたが、その問題
以前に監察医としての見落としが多すぎるのではと。有能と
いう言葉は作者がそうイメージさせたいためにつけているだけの
言葉であり、実際には有能に書かれていないと感じました。
その為に三好先生に魅力が無く、彼女に入れ込んでから青木の
魅力も下がってしまっています。その辺りが残念でした・・・
しかし星は当然五つです。このシリーズにそれ以下はどうしても
つけられない、超越したものを感じます。人間の業を毎回トラウマの
ように植えつけられて泣かされています。最高傑作だと思います。